世間はフジテレビだか、オレは、NHKでいく。というかボスからおもしろいネタもらって、多分、北岡が旬な、「ライブドアVSフジテレビ」書くとおもうから、おれは、NHK。
 
 「受信料の未払い部分が70万件程度あります」
 NHKの05年度予算を審議する衆議院総務委員会は初めてNHKの中継が行われ、橋本新会長が冷や汗を拭きつつ賢明に答えたのが受信料未払い70万件と内情を明かした。
 不払いの内情は100万件に達するという。
 NHKは視聴料収入が大幅に減ったことに伴い、役員や職員に対して2月25日までに「受信報酬と全職員の給与、28億円を削減する」
 という大胆な給与見直し計画を発表した。
 NHK側は収入源を見越した〇五年度のNHK予算を上程した。
「不祥事を隠蔽したことと、橋本体制になったとはいえエビジョンイル(海老沢前会長)が作った予算案には賛成できない」
 と野党側はNHK予算案に初めて反対した。
 単なる反対なのか、何かきちんとした理由と根拠があるのかねえ。こちとらにはよく分からない。
 ただ、05年NHK予算成立とは別のところで現場を取材する記者達で不満が噴き出している。 
 
(続きよみたくなければ、ここで打ち止め)
 
 彼ら、現場の記者の言い分は
「受信料不払いはエビジュンイルなどと呼ばれる海老沢前会長らの不始末と、1億6000万円とも言われる磯野元プロデューサーらの公金横領事件で、聴視者が反乱を起こした結果だろう。なんでこっちに付けが回るんだよう。俺の給料も20万円ぐらい減らされそうで女房の顔が怖い」

 NHK幹部は自分らの役員報酬と職員の給与を回復する原点は受信料徴収にあると思いこみ新たな方針をに踏み切った。
 その方針は各種取材現場に飛び火したたようで
 NHK本部では今年の1月末より入局10年目前後をめどに、「研修」と称して
「集金現場の苦労を体験しろ」
 と順次、受信料不払いの家を回らされている。

 NHK社会部記者が言う。
「全くふざけた話だ。『不払い家庭が増えるのは集金体制が悪いからだ。おまえらがきちんとNHKの体制を説明すれば払ってもらえる』と幹部は言う。
 冗談じゃない。営業現場のプロが払ってもらえないのに俺たちみたいなニュース現場にいるも集金の素人がご家庭に行ったって取れるわけがない。
 そんなことより各地でとんでもない事件が起こったとき、俺たちがいなければどういうニュースを作るつもりだといっても、
『現場はいいから、集金しろ』
 というのには『報道より集金優先』
 もうけ主義、金権体制に成り下がったエビジョンイル体制が何もか変わらないことが透けて見える。
 給料は減らされる、取材費もでない。取材用のハイヤーも出さない。挙げ句の果て、『金を払わない家から受信料をふんだくってこい』と言うのでは何のための報道機関か分からない。
 もういやになった」
 ぼやくことしきり。
 
 NHKには日本放送労働組合(通称、日放労)という強力な8500人を擁する労働組合がある。
 日放労はこれまでマスコミ業界でも注目されるほど言論問題や社会福祉問題などに強烈なご意見番という立場をとってきた。
 朝日新聞が1月、
「NHKは01年1月30日に放映された旧日本軍慰安婦問題を取り上げた番組を作る際、中川昭一、安部晋三、両政治家が圧力を加え、内容が改変させた」
 と一面トップの派手な報道を行った。
 これにはNHK内部で大騒ぎ。
 朝日に対して「我々は悪くない」と宣戦布告したのである。
  
 しかし、この問題にNHK内部から反乱もでる。
 1月12日、当時の番組制作局教育番組センター・チーフプロデュサー・長井暁(42)が番組改編は
「現場の意向を無視していた。政治家の圧力を背景にしたものだったことは間違いない」
 と記者会見し、朝日vsNHK戦争はますますややこしくなっていく。

 NHK若手政治部記者が言う。
「会見した長井さんや会見に同席していた日放労の女性幹部、そして詐欺事件で逮捕された磯野、さらに朝日の記事を書いた本田記者はみんな友達なんですよ。日放労幹部は政治家が番組制作に圧力を加えたという朝日問題を後押しして海老沢ら前会長体制をぶっ壊せばいいと考えてそれに集中して行動に走った。
 ところが、もっと注目されていいはずの『制作費を搾取しまくった磯部問題』には全くほっかむり。同じ体質があったんじないか・・。なんて推測したりして・・・。
 ともあれ、エビジョンイル体制は変わるつつあるが、目的を失った労働組合は全く変わらない。
 本来、日放労幹部ががやることは
『現場をはる取材記者を職域外の集金に回す』
 という劇を阻止すること。全くこの問題に言及しないのはおかしい。
 それができないようであれば組合費なんか払わないぞ」

 集金問題でNHK現場記者は怒り心頭だ。

 そしてオレ・・・
「あんたの言うことは分かった。だが、うちには集金にこないでよ」
 これだけ言うのがやっとだった。 

文責・辻野匠師