「永岡洋治が自宅で首つり自殺をした」
 8月1日昼頃、自殺ニュースが流れ、永田町では大騒ぎとなった。
 永岡事務所では
「30日は地元で古賀御輿祭りに参加しており、なぜ議員が自殺したのか分から
ない」
 というだけ。

 小泉総理も
「驚いた。どういう理由か分からないが残念です」
 とびっくりの状況である。

 永田町では永岡が所属する亀井派が「郵政民営化に反対だったが裏切って賛成
に回った」と陰に陽にいじめた結果、悩んで自殺したという話が流れている。
 これに対し、亀井静香元政調会長は
「(郵政民営化関連法案への対応で)相当悩み苦しんだのが事実なんだろう。自
殺をすべきようなことがほかに起きていたとは思えない。今も参院で各議員に強
烈なプレッシャーがかかっているみたいだが、政治家は自分の政治信念で行動す
べきだ。執行部といえども行き過ぎたことをしてはいけない」と反論する。
 平沼赳夫前経産相も「執行部からプレッシャーがかかって、政治信条を強引に
ねじ曲げられたことを相当悩んでいたと思う。今の強権的なやり方の犠牲者だっ
たんだと思う。後に残るわれわれが無念の気持ちを果たすため一致団結して頑張
りたい」という。

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地元事情通は永岡自殺には選挙区事情があったという。
「永岡は農水省役人から新進党に入党。96年10月、茨城3区で出馬し惜敗。
 その後、茨城県の大物・山口武平県議に誘われ新進党から自民党に入党、生ま
れ故郷の古賀市を含む7区に選挙区を移した。
 山口は中村憎しで永岡を対抗馬に仕立てるために7区に持って行ったのである。
 茨城7区は選挙上手といわれた中村喜四郎元建設大臣の地盤で圧倒的に強い。
永岡は中村と00年6月に自民党公認で挑み惨敗。
 中村喜四郎はゼネコン汚職事件で有罪が確定したため刑務所入りー衆議院議員
を失職。それに伴った03年4月の補欠選挙で永岡はようやく当選し、現在2期
目だった。
 山口武平県議は13期目、「茨城の妖怪」の異名を持つ人物。あの故梶山静六
元官房長官ですら相手にされなかったほどの超大物県議で数十年にわたる茨城県
自民党県連会長。
 永岡は山口県議から『郵政民営化には反対するな』と恫喝され、渋々郵政民営
化法案に賛成に回らざるを得なかった。
 対抗馬の中村喜四郎はすでに出所、今は選挙区をかけずり回っている。
 次に選挙があれば中村喜四郎が圧勝することは間違いない。

 郵政民営化に反対した議員がいう。
「郵政民営化法案反対から既に1ヵ月が立つ。そんな時の永岡自殺は何故か。分
からないねー。
 亀井派からの嫌がらせやいじめというのは無かったと思う。現に永岡さんは
28日の亀井派総会で司会をやってるぐらいだからね。 亀井派でそんなことを
やればみんな派閥を出て行くよ。
 我々は永岡さんを裏切り者だとは思ってない。
 永岡さんは農水省官僚出身の農水族議員だった。
『私は郵政民営化についてはよく分からないが、郵政の次は農協の金融自由化が
噂されている。規制緩和委員会では宮内座長が次は農協だといっている。これで
悩んでいたようだ。
 また、永岡さんには対抗馬の中村喜四郎出馬という選挙区事情があった。
 自分意に反して地元の大物県議から『反対するなら次はやらない』といわれて
いたし、特定郵便局長会からも「次は応援しない」といわれていたらしい。
 自民党執行部からは
『法案に反対するなら選挙で公認しない。中村喜四郎を公認するぞ。そうしたら
おまえはおしまいだ。』
 と脅されていた。
 そうした選挙区事情もあって郵政民営化法案に反対するとは思ってなかった。
 ところが自民党総務会で『私は郵政民営化法案に反対です』といってくれたん
で嬉しかった。
 7月5日の衆議院本会議裁決後、青白い顔をして
『賛成に回って申し訳ない。選挙区事情から総務会で反対意見を言うのが精一杯
でした』
 と申し訳なさそうにいうので
『あまり気にするな』といって慰めた。
 永岡本人は真面目な性格。自分の意に反して違う行動を取ったことを悩んでい
たんだろう。こんな事で死ぬなんて残念だ」

「週刊誌にA級戦犯だといわれ悩んでいた」
「身の回りの世話をしていた女性秘書との関係が噂されていた。二人の間に何ら
かのトラブルがあったようだ」
 噂の女性秘書はしっかり週刊現代に登場している。 
 永岡本人は数ヶ月前から「鬱病」で病院に通院していたそうで、きつい薬を常
用していたという。

 自殺の原因は
1,選挙区事情
2,支援組織である農協が郵政の次にやられる。それを阻止出来ないもどかしさ。
3,女性問題
 など複合する事情があったのか・・・。
 こんな事で自殺するなら裏切り・嫉妬・憎悪の集合体でもある永田町は自殺者
のたまり場になると思うのだが・・・。
中島洋二郎に続く永岡洋治の自殺。自殺原因は本人しか分からない。



 郵政民営化法案は与野党とも審議する内容が無く4日参議院郵政特別委員会採
決、5日参議院本会議採決という日程決まるようだ。
 青木幹雄参議院会長は「3票差で可決される」と読んだという。
 青木方式は
「いま、参議院で法案を否決すると衆議院が解散され自民党は野党転落になる。
こうなれば自民党解体だ。
 郵政民営化と騒いでいる小泉さんも後1年。今回、法案に賛成して自民党が安
泰なら、小泉さんが総理を辞めた後、法案を修正するか凍結すればいい。
 また、処分はしないから反対じゃなく棄権に回ってくれないか」
 といって反対派を口説いているという。
 一方、「普段は」何もやらないくせにこんな時だけ出しゃばってくる、青木、
片山の言うことなんて誰が聞くものか」という声があるのも事実だ。
 参議院議員は老人も多く「意固地」な人も多い。
「永岡洋治は特定郵便局長会に殺された」と噂が出るなど与野党の攻防が続いて
いる。
 否決か可決か。8月5日の本会議に向け予断を許さない。
  

文責・辻野匠師