永田メール騒動はあちこちに、波紋をなげかけている。官邸による謀略論。創価学会謀略説、きっことの関係・・・・・etc・・・。
 おもわず笑ってしまったのは、「サイバッチ」(実は俺は個人的には密かに愛読者、3割打者というのがいい。イチローと勝負できる・・・・・笑)の愛嬌のある文体での飛ばしも、嫌いでない。ま、うちらが真似したら、西澤でないけど雑誌業界から追放されるけど・・・・。

 で、取材メモから少し整理してみると・・・

 永田寿康に偽メールを持ち込んだのは西澤孝。2人のきっかけは「DUMONT」という男性誌向けの月刊誌からだった。
 この本の編集長は京大卒の佐藤晶氏。メール事件には京大グループ絡んでいるんでないかと・・・想像力がはたらく部分だ。

 [DUMONT」に永田議員が登場するようになったきっかけをつくったと思われるのが、篠原孝代議士の第一秘書・芳野正英氏だ。

 芳野正英氏は、

「佐藤晶さんと親しいといわれているがそれは全く違う。私の友人がリクルート社にいる。
 昨年9月頃、その友人を通じて『今度、私の友人が月刊誌を出すそうだ。その本に民主党の若手の国会議員を取り上げたいという。ついて私の親しくしている編集長の佐藤さんに会って欲しい』といわれた。
 そこで、第一議員会館の事務所で会うこととなった。この時、佐藤晶さんと西澤孝さんの2人がやってきた。
 2人にあったのはこの時が初めて。
 佐藤さんとは、話し合っているうちに京大の先輩だということがわかった。佐藤さんはフィリッピンでボランティアをしたことなど熱心に話すなどまじめそうな人だと思った。
 一方、西澤孝さんは『今度の雑誌で民主党の若手議員を取り上げたい。現在は小泉チルドレンばかりが注目されているが、日本を変えるのは民主党の新しいパワーだ。ついては1〜2年生の若手議員を紹介して欲しい』という。
 私としては数人の名前を挙げて打診した。
 ところが、西澤さんは『是非、永田寿康議員を入れたい』 という。
『永田さんは3年生で希望は1〜2年生じゃないんですか』
『永田さんは私が注目している議員だから、紹介して欲しい』
 という。
 結局、衆議院議員では、石関貴史氏、北神圭朗氏、松本大輔氏、馬淵澄夫氏、永田寿康氏。参議院議員では藤末健三氏を紹介することにした。
 この時、西澤さんは『イヤー、選挙が終わった後だけど次の選挙ではK-1のムサシを呼びますよ』
 などど大きな話をする。
 ウ〜ン。調子がいいし、怪しい男じゃないかと感じた。
 先に挙げた6人については私が紹介したが、私の仕事はここまで。インタビューや撮影などは2人が直接各事務所と連絡を取り合ってやったようだ。
「DUMONNT」の見本誌は事務所に送ってきたが、そのうち捨ててしまった」

 ここでいろいろ邪推されたのが、馬淵澄夫議員の秘書である大西健介氏だ。佐藤晶氏とおなじ京大出身。佐藤氏とおなじ政策空間に所属していた。
つまり「佐藤晶と京大の同期で仲がいい」と噂されたわけだ。


 大西健介氏、

「そんなことはありません。佐藤晶さんとは、京大ですが学部も違うし面識はない。彼と会ったのは芳野さんの紹介からだ。
 芳野さんの紹介で馬淵代議士の掲載を引き受けた。馬淵代議士の撮影・インタビューには佐藤晶と西澤孝が同席し、政治信条などを聞いて帰った。
 その後、[DUMONT]のゲラが送られてきたが、わずか70〜80行の原稿なのに数字の間違いや代議士が喋った内容が違っている。ゲラを書き直して送り返したがが、次に書き直したというゲラの内容がまた違っていた。数回のやり直しの後、本ができあがった。
 この時、単純なインタビュー記事にしてはいい加減な連中だ。なんか変だなーと思った」

「DUMONT」は定価1500円で会員制月刊誌として発売を予定していたが、この事件で佐藤、西澤とも行くへをくらましたことで発刊不能に陥っている。

 

追加データ


■政策空間・佐藤晶
佐藤晶
所属:日本財団Asian Public Intellectuals Fellow 職業・雇用開発専門家
略歴:1971年生まれ。京都大学経済学部卒、経済学修士。(株)リクルート勤務、日・米のNGO活動参加を経て、現在、日本財団Asian Public Intellectuals Fellowshipsプログラムによりマニラに滞在。雇用拡大支援分野で活動中。

■政策空間・大西健介氏
大西健介
所属:衆議院議員馬淵澄夫政策担当秘書
略歴:1971年生。京都大学法学部卒、参議院内閣委員会調査室、同会計課、外務省北東アジア課、在米大使館、参議院人事課、同議事課を最後に参議院を退職、本年3月より現職。

■政策空間
政策空間について
『政策空間』は、政策分析、提言、批評、コラム、エッセー、情報など、 政策に関するさまざまな論点や視点を提供するニュースレターです。民間・政治・行政などさまざまな分野から多彩な執筆者が参加しています。特定の党派・イデオロギーや主張に偏らない、創造的な空間を目指しています。政策課題が複雑多様化するなかで、活発な政策論議が行われる一助になればと思います。政策に関心をもつ方の積極的なご参加をお待ちしています。
編集委員
伊藤智久、逢坂美喜子、折田明子、片山貴順、川田由美、木村友紀、庄司昌彦、高橋伸太郎、永谷晶久、藤崎浩太郎、三橋政雄(五十音順) 

参考: 「堀江メール」取材メモ2  「堀江メール」取材メモ4 某フリー記者(あくまでもメモ・・・)