雑誌業界のおどろおどろしい内幕や、おちゃめな言動については、時々、暴露されるが、ま、どの業界でも舞台裏というのはおもしろいものだ。

 

 我々、雑誌業界では、知らぬ人はいない元木昌彦さんが、4月6日新著「週刊誌編集長」(展望社)を出版された。ま、うちの事務所でも、大変にお世話なり、迷惑をかけまくり、取材費精算滞納の常習犯であり、原稿料よりも銀座の請求書をきってくれ、ゴルフ経費を落としてくれ、と、むちゃをいう、ボスや辻野記者を使い続け、その一方で、えげつない難解な「ネタ」とりを何度も要求した人物だ。オレのおちゃめな名文を、ずたずたにしたうえで、さらにゴミ箱にほうりこんで、「取材しなおしてこい!」と涼しい顔でいった人だ。最近は、編集者の矜持というよりは、やや、グレているらしいから、ま、うちのボスと似ていないこともない。というかボスが影響をうけたのだろう、(これは、オレが週刊誌編集長いったわけでなく、福田和也さんの発言を、オレが孫引きしただけ・・・責任は福田さんにある)

 帯の推薦文で田原総一朗さんは、
「元木昌彦は日本一危険な編集者である。その恐るべき手口を明かした書だ」
 福田和也さんは、
「元木さんのなさってきたことは、だいたい解っていたつもりでしたが、何とも浅はかな勘違いだと識りました。ここまで多様なことをしていたとは。 山口瞳から小沢一郎まで。オウムから、ジャニーズまで。検察に脅され、暴力団に襲われながら、スクープを連発する、その辣腕の底にある、編集への敬虔な心持ちが何とも美しい。 編集者って、なんて贅沢な稼業なんだろう。なんとも羨ましい人生だ、と物書きに嫉妬させるような一冊です。 メディアに関心がある人ばかりでなく、職業人の矜持(やや、グレてはいますが)を学ぶうえでも、必読でしょう」

 

「週刊誌編集長」(展望社)

 ちなみに、元木さんは「編集者の学校」というHPももたれています。日本一危険な編集者で、やや、グレているひとが、どういう人か・・・・本書をアマゾンで購入するとともに、のぞいてみてください。