「北朝鮮は10月9日の核実験に続き今週中にも2度目の核実験を行う可能性がある」
 10月17日、麻生太郎外務大臣は記者会見でこう示唆した。
 9日に北朝鮮が核実験を行ったがニューヨークタイムス紙は「プルトニウム型爆弾で爆発規模は200トン。広島型核爆弾の2%にすぎない」
 と報道。核実験は失敗との見方も出ている。

 北朝鮮の核実験後、国連安保理は「ミサイルや核兵器用の部品を積んでいないか」等を検査する臨検を行うこととした。ただし、あまり強制力が無く参加するのはアメリカ、韓国、日本、オーストラリアぐらいなもの。実効性も少ないと思われる。
 だが、北朝鮮が2度目の核実験を行えば状況は違ってくる。国連安保理も今度は強制力のある42条まで持ち出して軍事力を含む強制力強化に進かもしれない。

 アメリカでは11月7日に中間選挙が行われる。
「イラク戦争は間違いだった」「悪の枢軸国と言いながら北朝鮮を野放しにしたのはブッシュだ」と米国内でブッシュ大統領批判が渦巻いている。 
 米国の世論調査では上下両院で反ブッシュ大統領の民主党が共和党をリード。
 中間選挙はブッシュ敗北という結果になりそうだ。
 選挙結果いかんではブッシュ大統領のレイムダックは間違いない。

  そうはさせじと密かに考えているのが北朝鮮空爆?

 米軍と韓国軍には5026,5027,5029、5030計画などがあり、北朝鮮攻撃用に綿密な軍事計画が立てられている。
 この内、ノムヒョン韓国大統領は5029計画(北朝鮮の内乱などを契機に軍事作戦を展開する)には米軍の指揮下に入れられると反対している。

 湾岸戦争当時、以前からできていた作戦計画を半年ごとに見直し、その都度実践に備えてきたおかげで軍事作戦自体は良かったと米軍は自己評価していた。
  作戦はその都度、アップグレードされるものだ。


 11月の中間選挙に勝つためには9.11事件のように「テロによって愛国心が喚起されブッシュ支持が飛躍的に上がった」
 という体制を作る必要がある。
 それには北朝鮮攻撃で米国内批判をかわすというもの。
 海からは10月17日、横須賀のキティ・ホーク空母がイージス艦とミサイル駆逐艦などを引き連れて出航した。
 どうも日本海周辺がきな臭くなってきた。

 軍事行動的には米軍はグアム島のアンダーセン基地、嘉手納基地、三沢基地。韓国の郡山基地。烏山基地などから戦闘機や爆撃機が飛来、北朝鮮のミサイル基地や核基地、38度線付近の陸軍基地などを殲滅する。
 空母もキティ・ホーク戦闘群のほかカール・ビンソン戦闘群が参戦すれば、空からの攻撃は万全だ。

 ラムズフェルド国防長官は以前「空爆をしてそのまま帰ってくればいい」とアフガン攻撃などを示唆したが、これには軍部から猛反発。
 戦争を仕掛けるなら陸海空軍と海兵隊が乗り込んでいくと言う正統派の攻撃をする事だとクギを刺された。
 電撃作戦ともなればやはり正統派の軍事作戦ー北朝鮮軍殲滅ー金正日政権転覆作戦でなければならないようだ。

 一方、
「このまま北朝鮮を放っていたら、治安維持のためと称して中国軍が入ってくる」
 最近、永田町で囁かれる噂話だ。
 中国は北朝鮮にあるレアメタル等の採掘権をかなり保有している。北朝鮮の金正日政権が混乱に陥れば大変と中国が侵入。北朝鮮全土に治安活動を行い、中国が北朝鮮を実行支配するというものだ。
 これには?マークも付く。しかし、平気な顔で核実験を行う北朝鮮には何が起こるか分からない。

 さて、米軍が朝鮮半島で軍事作戦を行うとすればソウルは火の海になる事は必至。
 もし米軍が軍事作戦を実行するなら韓国から横田基地へ兵員の家族を移送することになっている。
 移送演習は日本の協力を得て何度か行われている。  
  現在、こういった作戦が展開されていない以上、北朝鮮軍事作戦は時期尚早と見るべきか。

 取りあえず米軍は北朝鮮籍船舶の臨検で北朝鮮に圧力を加えていく。日本は米軍艦船へ食料・燃料等を供給する事となろう。
 日米軍はガイドラインに沿って半年ごと、周辺の状況に備えて「何が必要か」をアップグレードしているのだ。

 軍事問題研究家がいう。
「米軍が北朝鮮殲滅を考えているなら電撃作戦しかない。もたもたするとソウルは火の海になる。そこで確実にやるとすれば小型の戦略的核を使うしかない。ミサイル、トマホークなど限定的に軍事施設を破壊する。米軍がやるならこれぐらいはやるか・・・。
 臨検で死人が出ればこれぐらいはやるかもね」

 北朝鮮の金正日。ミサイル実験に続く核実験。さらにもう一度やるとすれば、朝鮮半島に新たな事態が生まれることは間違いない。
 米軍は動くのか、中国はどうするか。
  日本周辺も騒がしくなった。
 
 文責・辻野匠師

参考:(昨年のレポートですが・・・・)
小泉政権・「日本再軍備」の見方:1
小泉政権・「日本再軍備」の見方:2 英国の分析というか見方
小泉政権・「日本再軍備」の見方:3 政策実行者の見方

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