05年の政治資金は2883億円、2年連続で減少・・・・。
 ちなみに、05年というと、郵政民営化関連法案が参院で否決されたのを受け衆院解散・総選挙が行われた年。小泉さんの電撃的な解散・総選挙で、選挙準備にはいるのがおくれた・・・つまり、銭集めに遅れた年とみるといい。だいたい、選挙のある年は、政治資金は増えるものだ。

 ってことになるのだけど、そもそも政治資金報告書は、非常にわかりにくい形態をとっている。
 最初に政治記者になったときにやらされるのは、総務省のはいっている中央合同庁舎第2号館での閲覧。ここで問題なのは、閲覧はできるけど、コピー、複写ができない。それでせっせと大学ノートに書き込む。ま、同じような新人らしき政治記者がせっせと閲覧しているけれど、大手新聞社だと複数の人間がきて分担作業。こちとら雑誌記者は、1人か2人。だから、全部なんかとても閲覧できない。

  ほいで、ボスは、「サイコロか、鉛筆でも転がして出た目勝負で、閲覧せよ!」つまり、大手の新聞社さんみたいに、全部の閲覧なんかできんから、当てずっぽうで閲覧して、それで運がよけりゃなにかいいものにあたる。
「だいたい雑誌記者なんて、運次第というところがあるから、新人には当てずっぽうにいかせて、当たる奴と、当たらない奴で、ふるいにかけさせてもらう」となんとも物騒なことをいう。
 実は、これは絶対にいえなかったけれど、これ、うちの事務所の方針で、2−3度この手のチャンスをやって、運の悪い奴は、「おまえは、フリーでやっていけんから、どこぞの中小でいいから出版社にでも就職しろ!」と転職をすすめるのが、うちのボスだ。
 これまで、馘首というか、転職させた新人のみなさんごめんなさい。でも、その方が安泰な人生をおくれるはずだ。ろくでもない、雑誌記者で、しかも社会保険に加入できない、フリーの記者なんて、ならんほうがいい。

  といいつつ、おなじ当てずっぽうでも、目鼻がきいてくると、ターゲットをしぼって閲覧する。

  ほいで、一部、紹介すると・・・・。

・中山成彬元文部科学相(宮崎1区) 村上ファンドの村上世彰から150万円
・樽床伸二前衆院議員(民主党)    村上ファンドの村上世彰から1000万円
・茂木敏充元科学技術・IT担当相(栃木5区) ダイナシティ(前社長が覚せい剤取締法違反で有罪判決を受けた不動産販売会社)から後援会費24万円
・坂井学衆院議員(神奈川5区) 横浜市の堀病院と堀健一院長(無資格助産事件を起こして書類送検) 57万2000円
・加藤勝信衆院議員(比例中国) ワールド・ワイド・トレイダーズ(出資法違反(預かり金の禁止)で有罪判決を受けた那覇市の外国為替証拠金取引会社) 03年から05にかけて660万円
・相沢英之元経済企画庁長官(引退) ワールド・ワイド・トレイダーズから50万円

  といった情報がでてくる。ま、問題企業からの献金というお話し。でも、この手の話はすぐにひろまるからスクープにはならん。閲覧している記者が「あ、みっけ!」と、つい他の記者にもいってしまうから、みんな、ドカドカときて、閲覧してメモをとっていく。

  で、お宝の探し方なんだけど、実は、うちは、約38件のお宝を発見している。ま、運次第だけど、目鼻をきかせると、これぐらいでてくる。ただ、いっておくけど、相手も考えるから、ライブドア堀江貴文から、3000万円なんて、書いていないし、かくわけはない。
  うむ、これ以上は、こっちの商売道具なんで、教えるわけにはいかんが、ま、関係図チャートをファイリングしておけば、お宝にあたるということです。はい。

  さて、この政治資金報告書なんだけど、

  政治資金規正法は政党や政治団体について、活動が一都道府県内に限定されれば当該の選挙管理委員会に、複数にまたがる場合は総務相に、それぞれ政治資金収支報告書を提出することになっている。実はこれが検索を面倒にしている。

[中央分]は政党本部や国会議員、[地方分]は政党支部や首長、地方議員などが中心。

[中央分]に関しては、この9月に総務省が官報で公表済み。
[地方分]が、この11月28日に公表されたというわけ。

  つまり、[中央分]と[地方分]がでそろって、2005年度政治資金報告書が、まとまるというわけです。そういえば、[中央分]は、厚さ30センチぐらいあって、現物があり、ボスなんかは、無責任に、「全部公開しろ!」っていっているけど、・・・・・ま、これ大変なんですね。
  地方分も全部そろえて、検索なんかつけて、バシーッとネットで公開しようかとおもっているけど、これは、本来、お国の仕事でしょう。

  ちと、総務省の出方をみます。

  そうそう、総務省も、

「総務省では、従前より、総務大臣に提出される政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書を総務省(中央合同庁舎第2号館)内の閲覧室において閲覧に供してまいりました。当ホームページは、政府のIT戦略本部により国家戦略として位置づけられた「e-Japan戦略」において唱われている「電子政府の実現」の一環として、従前の閲覧室での閲覧と同様の環境をインターネット上でも整えるサービスを提供するものです」

  といって、
政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書

  で報告しているけれど、まず、公表の時期がおそい。今見ても、平成16年度(つまり2004年度分)しか、閲覧できない。
  しかも、閲覧するには、ブラグインがいる。
  しかも、しかも!これは、閲覧できるけど、印刷できない!
  なんじゃこれ?

  実は、これは、ある操作をすると、印刷できるのだけど、下手すると、
「不正アクセス法に抵触するおそれがあります」と以前、総務省のお役人に脅かされている(いや、警告されている)ので、この操作方法は、公開しません。
  ちと、気が回ればすぐにわかるはずです。
  うちは、幇助しておりません。

北岡拝

↓ ↓ ↓ ↓
人気blogランキングに参加しています

30歳からできたラクラク英語勉強法