東京株式市場・前場=反落、先物主導で日経平均は一時200円超の下落
07/03/16 11:22 


日経平均 <.N225>                               日経平均先物6月限 <0#JNI:>
前場終値         16704.93        -155.46     前場終値         16640        -160
寄り付き         16779.48                    寄り付き         16720
高値/安値        16643.76─16804.74          高値/安値        16580─16750
出来高(万株)     113307                      出来高(単位)     56194
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 [東京 16日 ロイター] 前場の東京株式市場は反落。日経平均 <.N225> は、米国経済の先行き不透明感や、為替相場が円高/ドル安に振れたことを背景に、先物主導で軟調に推移。
   一時は前日比200円超の下落となった。海外勢の利食い売りや国内勢の期末絡みの売りも出たようだが、下値も限定的で、値固め局面との指摘も出ていた。銀行・鉄鋼・不動産株などが軟調の半面、消費者金融株などが堅調となっている。

 前場の東証1部騰落数は、値上がり380銘柄に対して、値下がり1223銘柄、変わらずが122銘柄となった。

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米国経済は端境期。日米の中央銀行の過剰流動性に対し警戒感

 

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  米国の二つのレポートを紹介

  【Goldman Sachs】
○Five Big Questions for the FOMC (2007年3月9日)

●最近の米国経済は再び軟化し始めている。ここでは、次回3月21日のFOMCに向けて、今回の会合で注目される5つの疑問について整理したいと思う。
●まず、労働市場は弱まるのか?今日の雇用報告をみると、雇用は予想以上に堅調であることが示された。
●2番目に、民間設備投資がどうなるか?という点が挙げられる。特に、1月に航空機以外の非国防資本財受注が落ち込んだことが最終需要の弱まりという新たなシグナルを示しているのかどうかという点である。
●3番目は、住宅市場がいつ安定化するか?という点である。住宅着工と新築住宅販売の落ち込みは、ここ数ヶ月の寒波によるものである。一方で、住宅ローンの申請件数は回復しているが、これは、住宅購入ローンより、借り換えが主となっている。
●4番目は消費がどうなるかである。2月の小売は失速感がみえる。しかし、これは天候による可能性もある。これは間もなく明らかになる。
● 最後に在庫循環が間もなく終わるか否かである。製造業ISMは終わる可能性を示唆しているが、耐久財受注は逆である。次の統計の公表が注目される。


○A Series of Victories for the World’s Central Banks(2007年3月9日)

●中央銀行は、?インフレが起きない程度に世界の経済成長を抑制すること、?経済成長が過剰供給に陥らないように修正すること、?金融危機が起きないようにすることを大きなミッションとしている。
●今日の雇用報告は、次回FOMCでFedが利下げ又は中立の立場に動くことを示唆するようなものではなかった。米国経済は引き続き約2%成長で軟着陸しようとしている。市場は、これをノイズと捉えながら、全体的には長期のトレンドをみている。米国経済が2%成長で軟着陸することは、上記で挙げた3つの中央銀行の目的のうち、最初の二つについて重要な鍵となる。
●さて、雇用レポートの中身であるが、全体の数字が示すよりもやや軟化傾向を示している。2月の労働時間は第4四半期の平均よりも0.4%低かった。これは、天候が影響している。こうした状況と最近の消費関連のデータは経済成長が2%ペースにあることと一致している。一方、時間給は上昇しており、労働市場の逼迫による実質賃金の上昇傾向と一致しているが、給与指標(payroll index)によって測定された賃金は減速している。この傾向が続けば、将来的に消費需要が冷え込むことは疑いなく、特に住宅金融市場が引き締められ、住宅担保融資が減少すると、なおさら顕在化する。今後、住宅建設活動が底を迎え、それが続くと予想される時期に、消費が減速することは、経済全体の減速をもたらすことになる。
●住宅市場、住宅金融市場とも減速した状態が当面続くとみられる。しかし、現在の住宅市場の状況と日銀の利上げが、市場を破壊することなく、中央銀行が望んだ効果を市場にもたらしたことは中央銀行の勝利とも言える。このことは、今後も、デレバレッジと(円キャリートレードの)巻き戻しが続くであろうことを意味する。世界の中央銀行は、史上最大とも言えるほど膨れあがった流動性を徐々に縮小する必要がある。市場は、今後数年間に、太平洋の両岸とこれと手を握っている世界の中央銀行から大きなショックを被ると予想している。市場は、中央銀行が、流動依存症の患者の治療をしなければならない医者であると考えねばならない。

以上

(TH)