参議院選挙は、

 7月12日公示
 7月29日投票・開票

「安倍内閣の実質的な信任選挙。大敗すれば当然、政局」(自民党閣僚経験者)
「これで勝てなかったら、政党の意味がない」(民主党幹部)

 そこで注目選挙区と拾ってみた。

 1人区
 2人区
 3人区
 5人区

 
別で見てみる。


参議院選挙の手引 平成19年 (2007)
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1人区

  
選挙区全体のすう勢を占うという1人区は、全部で29選挙区ある。ここで自民党は、7−8人しか当選できないと予想されている。
 注目選挙区

<群馬>     
                                 
▲ 山本 一太(やまもと いちた) 49 自 民 現 2  党参政審副会長
  酒井 宏明(さかい ひろあき) 41 共 産 新    党県常任委員
△ 福田 晃治(ふくだ こうじ)  42 国 民(民) 新 福祉団体代表

  この選挙区は今回から定数が2−1へと減員区になった。
 自民党公認の山本一太は安倍側近の一人。福田康夫を押しのけていの一番に安倍推薦で動いた。その結果、福田康夫が総裁選候補から脱落。福田康夫の恨みを買っている。 
 群馬県で自民党は、佐田玄一郎が行革担当大臣を辞任。小渕優子は早々と産休宣言など、山本一太を応援する議員がいないのだ。
 また、群馬県では現在、県知事選挙が行われており自民党は現職を押しのけて県議を自民党公認。保守陣営が分裂中。
「知事選挙で自民党公認の県議を当選させるので忙しく、山本一太どころではない。山本は自分でやってくれ」(群馬自民党関係者)


<島根> 

▲ 景山 俊太郎 かげやま しゅんたろう) 63 自 民(公)  現 2 党参副幹事長
  後藤 勝彦(ごとう かつひこ)    39 共 産 新   党県書記長
△ 亀井 亜紀子(かめい あきこ)    42 国 民(民)  新  (元)衆院議員秘書

 島根県は竹下登・青木幹雄の牙城。景山は「青木のペット」ともいわれ青木の一の子分。
 だが今回はこの体制がひっくり返るかもしれない。亀井久興の反逆である。亀井久興は小泉内閣で郵政民営化反対の旗振りをやり自民党を追い出された。亜紀子は亀井久興の娘。
 

 04年  参議院選挙
     青木幹雄 自民 254704
           神門 至 民主 124403

 05年 衆議院選挙
     竹下亘 自民   127118
     亀井久興 国民  72098

 今回は民主党の神門に代わり亀井久興の娘・亜紀子が出馬する。
 これまで民主党がとった票と、国民新党の亀井久興が獲得した票の合計が、亀井亜紀子にながれると計算できる。
 単純計算すると、
 神門と亀井久興票を足し算すると196501票。
 自民の票は254704−72098=182606票。
 
 計算上は196501票対182606票で亀井亜紀子の勝利ということになるのだが。
 また、景山の娘は首を括って死んだ松岡利勝前農水大臣の息子と結婚しており、2人は姻戚関係なのだ。東京地検特捜部は松岡の自殺直前、農水と建設利権を牛耳る青木関連施設に強制捜査を行った。
 亀井亜紀子は旧津和野城主の末裔でもあり、地元では「お姫様」と呼ばれ人気も高い。
 青木の牙城崩壊か。


<岡山>

自民党参議院幹事長・片山虎之助ピンチ!

△ 片山虎之助(かたやま とらのすけ) 71 自 民(公)  現 3 党参幹事長
△ 姫井 由美子(ひめい ゆみこ)   48 民 主(国)  新   (元)県議
  植本 完治(うえもと かんじ)   48 共 産 新   党県書記長
  北川 誠(きたがわ まこと)    43 諸 派 新   新風県役員
  林 福治(はやし ふくじ)     69 無所属 新   市民団体代表

  参議院幹事長として権勢を誇っている片山虎之助が危ない。
 岡山県はこれまで自民党の片山虎之助と民主党の江田五月が3年交代で議席を取ってきた。
 片山は01年50万票。04年は江田が50万票。
 今回も片山楽勝かといわれていたが、昨年暮れ平沼赳夫が脳梗塞で倒れたことで様相が変わってきたのである。
 平沼は05年、自民党を追い出されたにも関わらず無所属ながら99931票で自民刺客に圧勝。岡山県では「いずれは総理大臣だ」との声もあった。
 「平沼倒れる」という現状を見た片山は
「平沼さんの時代は終わった。これからは私の時代だ」と岡山県内で言いふらして歩いたのである。
 これを聞いた平沼後援会幹部たちは「片山は許せない。次は応援しない」と怒っている。 
「姫対虎」の戦いは平沼派の投票行動しだい。 
 
<佐賀>

▲ 川上義行 (かわかみ よしゆき) 52 自 民 新   (元)県副知事
△ 川崎 稔(かわさき みのる)  46 民 主(国)  新   党県副代表
  中尾 純子(なかお じゅんこ) 54 共 産 新   (元)みやき町議

 元法務大臣の陣内孝雄は自身が関わっていた信金の不正融資問題を巡ってすったもんだした挙げ句の候補辞退。ところが自分後継に現職の副知事を推薦したことで自民党県連が幹部が呆れて「勝手にしろ」と動いてない。
 漁夫の利で川崎が浮上か

<愛媛>

▲ 関谷勝嗣(せきや かつつぐ) 69 自 民(公)  現 2 (元)建設相
  田中 克彦(たなか かつひこ) 40 共 産 新   党県常任委員
△ 友近 聡朗(ともちか としろう)32 無所属(民・社・国)  新 (元)サッカー選手
 
 国土庁長官、建設大臣、郵政大臣を歴任した関谷勝嗣が32歳の民主党新人に破れるか? 関谷は「参議院の憲法特別委員長」として安倍晋三総理の「憲法改正」路線に乗って「憲法改正の専門家」と大声を張り上げてきた。
 ところが、安倍内閣の支持率低下と共にその声もしぼみがち。
 逆に浮上したのが友近聡朗だ。友近は愛媛FCの主将として少年サッカーを指導するなど愛媛県では有名人。
 選挙後半には愛媛FCのメンバーが応援に入り若者票の掘り起こしをはかるそうで、人気上昇中である。
 自民党の牙城といわれ続けた愛媛県にも風穴があく?



四国・九州は鹿児島をのぞいて自民全滅か。
 
<徳島>

▲ 北岡修二(きたおか しゅうじ) 51 自 民(公)  現 2 (元)法務政務次官
△ 中谷 智司(なかたに ともじ) 38 民 主 新   党県副代表
  花岡 淳(はなおか あつし)  41 共 産 新   党県委員

 北岡秀二は建設談合事件で親族が逮捕された。「政治と金」を巡って松岡農水大臣が自殺したことでまたこの問題がぶり返されている。
 04年の参議院選挙では自民党候補が民主党候補に1万3千票差で辛勝。今回は危なそうだ。

<香川県>

▲ 真鍋賢二(まなべ けんじ)    72 自 民(公)  現 4 (元)環境庁長官
△ 植松 恵美子(うえまつ えみこ) 39 民 主 新   党県副代表
▲ 近石 美智子(ちかいし みちこ) 59 共 産 新   党県委員

 香川県は真鍋賢二元環境庁長官の高齢(72)が響き、落選の憂き目か

<高知県>

▲ 田村公平(たむら こうへい) 60 自 民(公)  現 2 (元)建設政務次官
△ 武内 則男(たけうち のりお) 48 民 主 新   党県副代表
  村上 信夫(むらかみ のぶお) 43 共 産 新   党県常任委員

  高知県は自民党の田村公平と前回落選した森下博之陣営の分裂で組織がガタガタ。

<長崎>

▲ 小嶺忠敏(こみね ただとし)    62 自 民 新   (元)国見高校長
△ 大久保 潔重(おおくぼ ゆきしげ) 41 民 主(国)  新   (元)県議
  渕瀬 栄子(ふちせ えいこ)    51 共 産 新   党県委員
 
「原爆を落とされてもしょうがない」という久間章生防衛大臣発言で割を食ったのが小嶺候補。
 久間発言の結果、自民党は長崎県の選挙民を敵に回してしまった。小嶺落選にはこれだけではない。
 小嶺は国見高校サッカー部を日本一にしたことで全国的な有名人。だが、人に頭を下げる事が嫌い。
 また、サッカー部選手をプロ入れる際、裏金を取っていたともいわれベンツを乗り回したり、豪邸に住んでいるそうだ。
 そんな、こんなで中央では有名でも地元では好かれていないという。
 追い打ちをかけた「久間発言」が命取りになった? 


熊本、大分、宮崎は民主党有利か?

 九州では衛藤晟一の自民党入党問題、中山恭子補佐官の比例区参入問題で公明党が怒っている。
「選挙区は自民党候補。比例区は公明党」という与党選挙協力が完全に壊れたからだ。
 公明党は九州で100万票を集めようとした。そんな中、安倍晋三総理は拉致問題の中中山恭子を引っ張り出してきた。
「全く馬鹿にしてる」と怒った公明党は九州全区の自民党候補に推薦を出さないし、応援しないことになってた。
 公明党の反発に自民党本部も危機感を感じ「衛藤晟一を党規委員会で処分する」ということで公明党に言い訳をした。それでも公明党は鹿児島、宮崎では推薦を出さないそうだ。
 ただでさえ安倍総理の支持率低下で当選が危うい九州地区の自民党候補は苦戦を強いられる。

2人区

 2人区はこれまで自民党と民主党が仲良く議席を分け合ってきた。しかし、今回の選挙では様相が違ってきたようだ。
 北海道、宮城、福島、茨城、長野、岐阜、静岡、京都、兵庫、福岡は自・民が安泰そう。 
 新潟、広島では波乱が起きそうである。

<新潟>

△ 塚田一郎(つかだ いちろう)   43 自 民(公)  新   (元)衆院議員秘書
○ 黒岩 宇洋(くろいわ たかひろ) 40 民 主 現 1 党県副代表
△ 森 裕子(もり ゆうこ)     51 民 主(国)  現 1 党県副代表
  武田 勝利(たけだ かつとし)  43 共 産 新   党県常任委員
  山本 亜希子(やまもと あきこ) 31 社 民 新   (元)新潟市議

 唯一の自民党公認の塚田の評判が悪い。塚田は元県知事の息子という事だが「塚田家」そのものが事件に関わるなど、散々である。
 塚田本人は「参議院選挙3度目の正直」出馬。
 一方、民主党は黒岩−社民系、森−自由系と候補者調整がつかず分裂選挙になった。
 黒岩有利といわれているが、森陣営に田中真紀子が応援する。
 3つ巴の戦いは面白そうだ。


<広島>

△ 溝手顯正(みぞて けんせい)  64 自 民 現 3 国家公安委員長
○ 佐藤 公治(さとう こうじ)  48 民 主(国)  新   (元)衆院議員
  藤本 聡志(ふじもと さとし) 52 共 産 新   党県常任委員
  黒田 恒一(くろだ こういち) 58 無所属 新   司法書士
△ 河野 美代子(こうの みよこ) 60 無所属 新   産婦人科医
  吉長(よしなが) ゆい     48 無所属 新   茶葉販売会社長

「久間発言」で割を食ったのが現職の国家公安委員長溝手顯正である。前回約41万票を取った溝手も4月の統一地方選挙で自民党が敗北するなど黄色信号が点灯。中川秀直も早々と県連会長を辞任したほど自民党県連はガタガタになっている。
 広島は05年の郵政民営化問題で亀井静香、亀井郁夫兄弟が自民党からたたき出され「国民新党」を結成し反自民党になった。
 亀井静香は今回、これまでの敵だった佐藤公治を応援する。
「久間発言」でハト派の河野美代子が急浮上。河野は産婦人科医としても有名でしかも、秋葉忠利広島市長の大応援団。逆風自民党にとっては大敵となるか。

3人区

 埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪

 常勝といわれる公明党は選挙区に5人をたてている。しかし、埼玉は危ないようだ。

<埼玉> 

△ 古川俊治(ふるかわ としはる) 44 自 民 新   慶大教授
△ 山根 隆治(やまね りゅうじ) 59 民 主 現 1 党県代表代行
△ 行田 邦子(こうだ くにこ)  41 民 主 新   党県常任幹事
△ 高野 博師(たかの ひろし)  60 公 明 現 2 (元)環境副大臣
  綾部 澄子(あやべ すみこ)  48 共 産 新   党県委員
  松沢 悦子(まつざわ えつこ) 58 社 民 新   党県副代表
  沢田 哲夫(さわだ てつお)  43 国 民 新   (元)さいたま市議
 
 民主党追い上げムードの中、与党・安倍政権のあおりを食っているのが睫遒澄8明党としては埼玉、愛知を最重点区として大応援団をくりだし票の掘り起こしをはかっている。 

千葉は自民2と民主2の戦い。

<大阪>

△ 谷川秀善(たにがわ しゅうぜん)  73 自 民 現 2 (元)外務副大臣
○ 梅村 聡(うめむら さとし)    32 民 主   新   党府副代表
○ 白浜 一良(しらはま かずよし)  60 公 明 現 3 党府代表
△ 宮本 岳志(みやもと たけし)   47 共 産 元 1 党府政策委員長
  服部 良一(はっとり りょういち) 57 社 民 新   市民団体代表
  白石 純子(しらいし じゅんこ)  44 国 民 新   (元)客室乗務員
  壺井 勘也(つぼい かんや)    55 国 民 新   大学教授
  上田 剛史(うえだ たけし)    42 無所属 新   (元)会社社長
  林 省之介(はやし しょうのすけ) 63 無所属 新   (元)衆院議員
  藤木 祥平(ふじき しょうへい)  59 無所属 新   投資業(元)会社員

 宮本一良元共産党議員の浮上いかんでは谷川秀善の落選もありえる


<愛知>

△ 鈴木政二(すずき せいじ) 59 自 民 現 2 官房副長官
△ 大塚 耕平(おおつか こうへい) 47 民 主 現 1 党県副代表
△ 谷岡 郁子(たにおか くにこ) 53 民 主 新   中京女子大学長
△ 山本 保(やまもと たもつ) 59 公 明 現 2 党政調副会長
  八田 ひろ子(はった ひろこ) 61 共 産 元 1 党中央委員
  平山 良平(ひらやま りょうへい) 59 社 民 新   党県副代表
  荒川 厚太郎(あらかわ こうたろう) 62 諸 派 新   共生新党首秘書
  柘植 雅二(つげ まさじ) 52 諸 派 新   新風県代表
  兵藤 高志(ひょうどう たかし) 45 無所属 新   (元)東浦町議

 愛知は民主党の牙城だった。それが05年の衆議院選挙で惨敗。その揺り戻し現象が起こっているのが愛知県だ。 民主党は2人をたてて健闘中で大塚は当選圏内。公明は何とか当選圏内に入っている。当落線上が谷岡郁子と鈴木政二。
 鈴木は政策の勉強もせず評判が悪いそうだ。 
  民主党復調なら自民党がはじき出される?


5人区 注目される東京はいよいよ激戦区になった。

東京>

○ 保坂三蔵(ほさか さんぞう)    68 自 民 現 2 党都会長代行
▲ 丸川 珠代(まるかわ たまよ)   36 自 民 新   (元)アナウンサー
○ 鈴木 寛(すずき かん)      43 民 主 現 1 中大客員教授
△ 大河原 雅子(おおかわら まさこ) 54 民 主 新   環境NPO理事
○ 山口 那津男(やまぐち なつお)  55 公 明 現 1 党政調会長代理
▲ 田村 智子(たむら ともこ)    42 共 産 新   党都副委員長
  杉浦 ひとみ(すぎうら ひとみ)  51 社 民 新   弁護士
  中村 慶一郎(なかむらけいいちろう 73 国 民 新   政治評論家
  黒川 紀章(くろかわ きしょう)  73 諸 派 新   共生新党党首
  鈴木 信行(すずき のぶゆき)   41 諸 派 新   新風都代表
  須田 喜久夫(すだ きくお)    79 諸 派 新   政治団体代表
  又吉 光雄(またよし みつお)   63 諸 派 新   政治団体代表
  和合 秀典(わごう ひでのり)   65 諸 派 新   政治団体代表
  マック 赤坂(あかさか)      58 諸 派 新   美容研究家
  新井 徹夫(あらい てつお)    67 無所属 新   (元)製鉄会社員
▲ 川田 龍平(かわだ りゅうへい)  31 無所属 新   市民団体代表
  神田 敏晶(かんだ としあき)   45 無所属 新   ジャーナリスト
  沢田 哲夫(さわだ てつお)    76 無所属 新   印刷会社社長
  東條 由布子(とうじょう ゆうこ) 68 無所属 新   NPO理事長
  ドクター・中松(なかまつ)     79 無所属 新   発明家

 東京は前回の4人から5人区へと増員になる。
 前々回、2人をたてて惨敗した自民党は保坂三蔵一人をたててぶっちぎりの一位当選。 今回は保坂と丸川珠代の2人をたてて戦う体制だ。
 自民党各派は事務総長会議を開き選挙情勢を分析。
 その結果は「こんなにひどいのか。一人区では一桁か」と驚いたという中でも目玉候補だった丸川珠代が当選圏外と選挙の厳しさを改めて知ったという。
 4,5位争いは
 大河原雅子(民主)、川田龍平(無)、田村智子(共産)、丸川珠代の争いだとか。


 自民党は今回の選挙で選挙区で20台後半議席?、比例区で11〜12。
 当選議席は40台の前半か40を割り込むかともささやかれ出した。

 参議院選挙後は永田町に激震が走りそう。

以上

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