参議院選挙は、事前の予想通りに自民党の大敗、民主党の圧勝となった。
 当ブログでは、各新聞社の事前の調査データにもとづいて、選挙区別の当落予想を掲載した。参議院選挙当落予想 修正版 2007年07月26日。

 実はこの事前調査というのは、かなり詳細な生データというのがある。各新聞、通信社、テレビ局などが、電話等でアンケート調査するもので、この生データというのは、「生」といわれているぐらいに、実に、「生々しい数字」となって現れてくる。これは、マスコミだけでなくて、自民党、民主党もそれぞれ調査会社に依頼して、事前にアンケート調査をとる。これもじつに「生々しい数字」になってあらわれてくる。こうした数字にもとずいて、各新聞社は、「自民過半数割れか?」とか「民主各選挙区で躍進」といった記事になるし、各政党は、それぞれの「生データ」にもとずいて、選挙運動に反映する。

  注意しなくてはならないのは、各マスコミ、政党は、「生データ」に修正をくわえて「修正済データ」というのもつくるから、「生」か「修正」かでは、その価値は天と地ほどの差があるのだ。

 実は、マスコミ、各政党が極秘裏にとったとされる「生データ」は、以前なら、公とはいわないまでも、かなり大ぴらにマスコミ関係者にでまわったものだ。こうして入手した「生データ」にもとずいて、あれこれと選挙記事をかくのだけど、ここ数年の傾向としてかなり厳しい規制がひかれている。政党はもちろん、大手マスコミは部外秘として門外不出とする。しかし、蛇の道は蛇で、「これ部外秘だよ」といいながら、やはり、ちょっと気のきいた政治記者なら、だいたい全部入手してしまうものだ。もちろん「生」の方。

 そこで、「読売は自民に甘いな。朝日はちょっと民主に肩入れしすぎ。毎日はちゃんと数字とってんのか?共同は相変わらず。公営放送はいうにおよばす」などと、記者があつまれば品評会をするのである。
 当然、記者同士があつまれば、「俺は、読売とNHKもっている。おまえは?朝日と共同?じゃ、交換しよう」といって互いにコピーして情報交換という名のもとに、相互に入手した「生データ」を交換しあうのである。
 ここでおもしろいのは、たとえば、読売の記者がいたとして、読売の記者は絶対に、自社の「生データ」は渡さない。それどころか、持ってもいない。なぜなら、自社の「生データ」を他社に渡したということが、公になれば、相応の処分をくらうからだ。読売の記者だと、朝日と、共同をもっている。朝日の記者だと、読売と、毎日をもっている。で、読売と朝日の記者同士が、情報交換する。なんと読売の記者は、朝日の記者から自社の生データをもらう。朝日の記者にしても同じ。よそから入手したのであれば、文句いわれないだろうという算段である。姑息だが、現場はそんなものだ。
 ここで尊敬されるのが、自民党、民主党の政党の「生データ」をもっている記者だ。「修正済み」なら、各候補者に配るし、各候補者は選挙運動をしてくれている運動員に配布する。これなどが、まわりまわって我々の手にもはいるけれど、「修正」は「修正」だから、尊敬されない。やはりほしいのは、「生」なのだ。

 この「生」の入手に関しては、異常なほどの熱意をもってあたるのが、当方の辻野記者やボスらだ。うちのその他もがんばって、3種類ぐらい入手してきたけど、辻野記者が一瞥して「修正」と断定した。そこで、俺はおしえてあげる。
「おまえ馬鹿だな、ボスのとっちらからっている机の上を見るんだよ。いいか、見るだけだぞ!まちがっても、こっそりとコピーとったりして、いいぞ!」
 選挙期間中のボスの机の上は、それでなくてもとっちらかっているのに、さらにとっちらかる。しかし、ここが味噌だ。とっちらかった机の上に、堂々と「生データ」が乗っかっていたりする。これを無断でコピーをとったりして、いいわけはない。しかし、うちの事務所の連中は、みんなこっそりコピーをとる。

 ま、あとでだいたい発覚するけど、ここが肝心だ。
 ボスの言い分。
「おまえらまた、ドロボーしたな!ま、それはそれで許す。問題は、それをエサにして、他の生データと交換してきただろうな?俺なら、ひとつの生データがあれば、それをもとにして、他の生データを全部集めてくる!わらしべ長者みたいものだ」と自慢する。
 つまり、ひとつでも真性の「生データ」があれば、あとは物々交換よろしく、他の「生データ」も全部あつめてくるという、情報戦における基本戦略を説くのである。

 これは取材時における情報交換の基本みたいもので、あれこれクズみたいな情報を100集めて、情報交換しても同じようなクズ情報が1000集まるだけ。これは役に立たない。もっとも「せんみつ」という話もあるから、1000あれば、3つぐらい役に立つ情報があるかもしれない。
 それよりも、真性の情報をひとつもっていれば、それをもとに取材活動して、情報交換すれば、一つの真性情報が、あと10の真性情報をもたらしてくれる。
 ・・・・・・ま、だいたいそんなところだ。

 ところが、この「生データ」の扱いが非常にシビアになってきている。つまり、それなりの手練と経験があれば、「生データ」は入手できる。
 しかし、それを公にすると・・・・実は問題になるのだ。それも下手すると公職選挙法違反という堂々たる刑事罰をうける可能性があると、最近いわれきた。いや、実はうちは、さりげにブログで、その「生データ」の一部などを、公開してりしてきたんだけれど、こうした行いを好ましくおもっていない人がいるようなのだ。参考:参議院選挙 「少し大人しくしていないと」・・・・警告 2007年07月23日。

 うちは一応、記者の集団だから、特定の政党に肩入れしたり、特定の総理大臣をこき下ろしたりしていないつもりだけど、こっちがそう思っていても、相手はそうおもっていないということもあるから、世間はややっこしい。

 ところで「生データ」なんだけど、むかし毎日新聞社には、名物政治記者のおっさんがいて、海部さんなんかを、総理大臣にした仕掛け人なんだけど、うちのボスなんかがずいぶん、かわいがってもらったらしい。残念ながら、なくなってしまったけれど・・・・。

 そのおっさんの話がいい。
「生はいかん、生は。妊娠したらどうする!」
 と、ボスなんか警告されたらしい。

 そこで、妊娠しないように、同じ生でも、期間をずらして「生」でいきます。
 いわば、「生データの荻野式」。
 避妊具はつかいません。生の意味なくなるから。

 と、訳の分からん話になっていますが・・・・


 今回公開するのは、参議院選挙の事前の「生データ」と選挙結果を一緒にしたものです。

 生データは、できたら原本ママで公開しないと、「修正」か「生」かわからなくなるのですが、さすがに「原本ママ」は勘弁ということでお願いします。

 なお、「生データ」は、全部記載すると大変なので、「2つの生データ」だけとします。
 
 この表の作成はうちのその他が書き込んだものです。その他の記載ミスがある場合もあります。

 ですから、「生データと選挙結果」の比較参考程度にどうぞ!
 という趣旨にしています。
 よろしく、ご理解ください。

2007年参議院選挙 事前調査「生データ」と選挙結果の因果関係。
別名「生データ荻野式」 オフイス・マツナガ作成。

date1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

date2


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

date3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

date4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

date5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上