守屋前事務次官逮捕のXデーは、11月28日・・・・。

 理由はこうだ。
 
 新テロ特措法が11月13日、衆議院で可決参議院に送られた。福田総理は11月16日にブッシュとの日米首脳会談に望むにあたり、どうしても「新テロ特措法」を衆議院で通し「成立するかどうかは参議院で過半数を持ってる野党次第だ」とアリバイを主張するため野党の反対を押し切って衆議院を通過させた。

 福田総理は日米首脳会談後、一度日本に帰国して11月19日に参議院本会議で「新テロ特措法」の趣旨説明を行いたいと野党側に打診している。
 ところが、参議院では野党側が「新テロ特措法」より民主党が提出した「イラク支援廃止法案」の方が優先審議だと譲らない。

 そこで、参議院では19日から「イラク支援廃止法」を審議する。その間、福田総理は20日からAPECへ出席し各国要人との首脳会談を行う。
「新テロ特措法」の本格的審議は11月27日からと言うことになりそう。

 東京地検特捜部としては国会審議への影響を考えて「新テロ特措法」の審議が始まることを見届け、その翌日、つまり11月28日に守屋武昌前事務次官を逮捕するという筋書きなのだそうだ。

 

 逮捕容疑は本命の「斡旋収賄罪」。

 11月8日、東京地検特捜部は守屋前次官へゴルフや飲食の接待、またゴルフバッグを送った宮崎元伸日本ミライズ社長を背任で逮捕。
 宮崎の供述を得て守屋へは「斡旋収賄罪」で逮捕する。

 司法記者によると、

「守屋は宮崎からゴルフ、飲食等の接待の見返りとしてGEエンジン納入を日本ミライズに落とすため「随意契約」にしろ」といったり、それが出来なければ7月29日にGEの日本代理店が日本ミライズ変更になったことを受けて翌30日にGEエンジンの入札を行い不調に終わらせている。
 GEエンジン納入が不調に終わればGEの代理店は日本ミライズしかないことから、GEエンジンの納入は必然的に日本ミライズが納入業者になる。
 GEは防衛省の事件でゴタゴタした事から日本ミライズを代理店から外したが、守屋が宮崎から請託を受けたことは確証が取れたとして逮捕に動く。
 先の証人喚問で守屋がGEの代理店が山田洋行だという事は知らなかったという偽証について、あえてこれではやらずに、堂々と収賄罪で行くようだ。偽証は再逮捕の時に使うのかも」
 
 ということだそうだ。
 

 収賄罪は、刑法197条〜197条の4に規定されている。公務員、公務員であった者、公務員になろうとする者のみが犯すことのできる身分犯(真正身分犯)である。

その実行行為は、
賄賂の収受・要求・約束のいずれかの行為をすること(収賄罪。刑法197条)
その職務に関し、請託を受けて、第三者に賄賂を供与させ、又はその供与の要求若しくは約束をすること(第三者収賄罪。刑法197条の2)
他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をすること(あっせん収賄罪。刑法197条の4)


 さて政界へ検察の手が届くのか?

 噂で名前が上がっているのが久間章生元防衛大臣、額賀福志郎財務大臣である。
 久間、額賀両大臣は宮崎と酒席を共にし、お車代など数十万円貰ったことが判明している。
 特に久間章生元大臣と宮崎・山田洋行との関係は親しく、怪しげな請託も受けていたんじゃないかという疑惑もある。

 宮崎が山田洋行から独立し、日本ミライズを設立したときには山田洋行側に立ってGEの代理店の移動を阻止したり、それが出来ないと解ったら「CーXのエンジンはGEから直接買えないのか」と内局に打診までしているのだ。
 山田洋行側からの接待攻勢も多大にあったようで久間元大臣の秘書も地検特捜部から既に事情聴取を受けているそうだ。

 永田町では「久間さんは何か事件があったら必ず名前が上がる人」として有名だ。山田洋行事件ばかりでなく遺棄化学兵器処理機構・PCI事件でも名前が上がっている。

参考:

守屋武昌社会-youtubeで見るニュース
久間章生政治-youtubeで見るニュース
額賀福志郎政治-youtubeで見るニュース

以上

文責:辻野匠師