収賄容疑というのも、あれなんだけれど、逮捕された守屋武昌容疑者の証人喚問での証言とのくいちがいが次々でてきて、議院証言法違反(偽証)罪が確定的との模様です。

「検察は収賄容疑でも、固めるけれど、偽証罪でもしっかりと固める様子。収賄プラス偽証となれば、執行猶予はつかない。実刑を確定させる方針」(司法担当記者)

 国家公務員もそうだけれど、国会議員や政治家も収賄で逮捕された場合、優秀なヤメ検の弁護士がつく。今回もそう。基本は無罪やら、不起訴処分を狙うけれど、それではあかんとおもったら、あるていど容疑を認めて、裁判で有罪はやむなしだけど、執行猶予狙いに切り替える。
 というのは当然の弁護戦略なわけです。
 実刑くらうか、執行猶予つくか?というのは、死刑になるか無期懲役になるか?ぐらいの天と地の差がある。
 さらに、刑期をおえたあとの「天下り?」先にも影響する。

 だから、収賄で逮捕されたからといって、それで「ざまあみろ!」と喜んでいたらダメなわけだ。やはりしっかりと、実刑判決くらうか?または、いつ保釈されるか?に注目というわけです。

 保釈のタイミングも、保釈金がいくらになるか?と同時に注目事項。この保釈のタイミングと、保釈時点での事件というか案件の進行状況によって、この事件がどこまで伸びるのかとか?政治介入があるのかどうか?というのもわかるわけです。ま、進行中の事件なので、あまり詳しく書き込むと、また、怒られるのでこの辺にしておきます。

 ところで、偽証罪ということなんだけれど、うちでは、衆議院と参議院でやった守屋前事務次官の証人喚問の速記録を公開しています。
 本当いうと確定前の速記録なんか公開すると、どのような不幸が当事務所にふりかかるのかわからないのですが、いまのところ、おめこぼししていただいているので、早めにダウンロードして、守屋容疑者の「偽証罪」を確定してあげましょう。
 
 おめこぼしの期間がすぎたら、削除します。

衆議院テロ・イラク特別委員会速記録(議事速報)
http://officematsunaga.com/up/moriyakanmon.zip

参院外交防衛委員会速記録(議事速報)
http://officematsunaga.com/up/saninsyounin.zip

 いずれもZIP版です。ダウンロードして解凍してください。

 ところで、偽証罪の内容なんですが、ここは産経新聞さんにおんぶにだっこします。


 

■すべてただゴルフ

 「1回当たり1万円を払っていた」。10月29日の衆院テロ防止特別委員会でこう証言した守屋容疑者。ごまかしはすぐに露呈した。

 11月9日、ゴルフ料金は山田洋行の経理記録上、同社の全額負担だったことが判明。最近になって同社元専務の宮崎元伸容疑者(69)も、1万円を受けとっていなかったことを認めた。

 二女の留学費用について、守屋容疑者は「私のお金でやっている」と国会で証言。しかし、宮崎容疑者側から提供された約400万円の一部は、留学費用などの名目で二女の口座に送金されていた。この証言も、事実とは違う可能性が強い。

■便宜供与も

 便宜供与疑惑でも、証言との矛盾がいくつも浮かび上がっている。

 守屋容疑者は、装備品調達などで便宜を図ったことは「一切ない」と証言したが、実際には航空自衛隊の次期輸送機(CX)エンジン調達で、宮崎容疑者へ有利な言動を繰り返していた。

 宮崎容疑者が設立した日本ミライズとの随意契約前に「競争入札が必要」と事前に説明を受けながら、守屋容疑者は「初めから随意契約にすればいい」と部下に迫っていた。

 CXエンジン関連の会議にミライズ社員が部外者の立場で出席したことについても、守屋容疑者は「承知していない」と証言。しかし、実際には部下から報告を受け「ミライズが出席するのは当たり前」などと発言した。

■各党の動向がカギ

 議院証言法は、証人喚問を行った委員会が証人が虚偽の陳述をしたと認めたときには、告発の義務を課している。このため、捜査は国会からの告発を受けて行われる。

 政官界をめぐる事件では、昭和51年のロッキード事件で全日空社長や丸紅専務らが、平成7年の2信組事件で山口敏夫元労相が告発された例がある。当時を知る検察関係者は「細かい食い違いではなく、国会の国政調査権を根底から欺くような虚偽証言が問われた」と話す。

 民主党は10月29日の証人喚問後に守屋容疑者の告発を要求したが、その後、動きは沈静化している。偽証疑惑の捜査は、今後の捜査の進展と、各党の動向が大きなカギを握る。

産経ニュース 2007.12.8 18:12
「国会証言との食い違い次々と 守屋容疑者逮捕から10日」より