「なかなかおかしな事が起こっているんだが、証拠がつかめないんだよね」
 11月30日、民主党の平岡秀夫代議士は福田総理に対して「遺棄化学兵器処理事業」の質問書を提出。その答弁書が12月11日に平岡秀夫代議士に届けられた。
 その答弁書は「曖昧模糊」と核心に答えたものはないのだ。

 00年11月、福岡県苅田港浚渫工事中に潜水士が旧軍の老朽化した化学兵器を発見した。所管の防衛庁はこの調査について03年2月24日、一般競争入札を行い化学物質処理には何の実績もなかった「日米文化交流協会」に865万円で落札させたのである。

 応札には日米文化交流協会のほかKBF(渋谷区幡ヶ谷3−38−10)という印刷、ソフトウエア開発会社が名乗りを上げた。一回目にKBFは1100万円の値段を付けたが防衛庁はこれは高いというのでKBFは2回目から降り、日米文化交流協会のみが4〜5回も応札を繰り返し、865万円で落札した。
 旧軍の化学兵器弾は4000発ともいわれており、数百億円に及ぶ巨額事業なのだ。
  03年11月、旧軍の化学兵器処理は「日米文化交流協会」の報告に基付いた報告書に従っては「神戸製鋼所」が落札。その後は随契で神戸製鋼がいまだに処理事業を行っている。

<爆弾処理概要>
防衛庁所管
 03.11 21.4億円 ( 57発)
 04.12 56.5億円  (538発)
国交省所管
 06年度  69.7億円 (659発)
 07年度  68.8億円 (700発)
 合計    216.8億円(1954発)


 一発の処理費用は約1000万円。政府側は1発1200万円といっている。
 ということは残り2000発なら後280億円の追加予算がかかると言うこと。
 約4000発の化学兵器処理費用は全体で約4800億円という巨大な公共事業と言うことなのである。

 1兆円ぐらいかかるといわれている中国の化学兵器処理とは違い、苅田港の化学爆弾処理は粛々と進んでいるように見える。
 しかし、待てよ!
 なんで化学爆弾処理とは全く無縁とも思える今話題の「日米文化交流協会」が旧軍の化学爆弾調査ができるのか。
 なんで化学爆弾処理に「爆発式」といわれる技術を持つ「神戸製鋼所」を使わなければならないのか。
 なんで「神戸製鋼所」の下請けー潜水士派遣業に山田洋行が入ったのか。  
  おかしな偶然が重なっていた。

 「日米文化交流協会」は防衛庁への入札実績はない。従って、ランキングはDの会社であり300万円以下の業務でしか応札できないのだ。
 それに対し、防衛庁は
「一般競争入札の実施にあたり設けられた競争参加資格者である「全省庁統一競争参加資格「薬務の提供等」において「D」等級以上に格付けされ関東・甲信越地域の競争参加資格を有するもの」
 との要件を満たしたものによる最低価格入札者であった」
 からだそうだ。
 役所用語で分かりづらいが要するに
「こんな仕事に応札者は少ないだろうから、ランクをCからDに下げて日米文化交流協会に落札させた」
 ということか。
 KBFは「協会単独でマズイ」からアリバイ的に応札したとも考えられる。

 まだおかしな事がある。
 入札は03年2月24日に防衛庁の会議室で行われ、文化交流協会が落札した。
 ところがそもそもこの協会に応札の参加資格があったのか。
「社団法人日米文化振興会については03年3月10日に04年3月31日までを有効期間とする参加資格の変更登録がなされたが、新規登録された時期については記録が残っておらずお答えすることは困難だ」
 とイケシャーヘアーと官邸は答えるのだ。
 2月の応札時期参加資格がないとなれば大問題。これはおかしい。

 次に「文化振興会」の調査報告書にはJEFの推薦する「加熱爆破」は今までの実績がないうえ、爆破が確実に行われたか確認するのに時間がかかり、「成型炸薬」を使って起爆することが望ましい。「海外の多くの経験を積んだ爆破・燃焼方式を選定する」とある。

「加熱爆破」は現在中国で行われている旧軍化学爆弾処理方法である。
 余談だが
「なぜ中国で使っている技術方式を使わないのか」と時の外務副大臣・矢野哲朗が大騒ぎした。 
 まあ、「爆発型」は日本でできるの技術処理業者は「神戸製鋼所」のみ。神戸製鋼所に仕事を落とすために仕組んだとしたら、大変だ。
 神戸製鋼所といえば安倍晋三前総理が若い頃社員だったし、永田町では選挙や金で大変お世話になっていることは誰もが知ってることだ。
 安倍晋三前総理は「日米文化交流協会」の理事をやったこともあり、秋山直紀専務理事とは旧知の仲。
 00年11月、苅田港で旧軍の化学爆弾が発見されたときは森内閣の官房副長官。
 03年11月の神戸製鋼所落札時、飛ぶ鳥を落とす勢いの自民党の幹事長でもあった。

 おかしな事はまだある。
 山田洋行がこの遺棄化学兵器廃棄事業にが「山田洋行」が「神戸製鋼所」の下請けとして04年〜05年に潜水士などの派遣事業を行い、その謝礼として「日米文化交流協会」に90万ドルを振り込んだという物。

 防衛庁は神戸製鋼所の報告で
排ガス系処理関連設備の導入及び化学弾揚収作業 山田洋行
桟橋建設工事                 竹中土木
化学弾陸上輸送業務              日本通運
施設保全業務                 大新工業
陸上運搬業務                 ミック九州
海上監視業務                                  ブイメンテ
現し・揚収業務(潜水作業)          エキスパート・タクヨー
環境モリタリング業務             GEOMET
配管工事                   直方工業
 らに下請けさせたとしている。
  防衛省は
「これは神戸製鋼所から聞いたところであり、同社が下請けさせる場合には防衛庁と同社との契約にもとずき、防衛庁管理局会計課の支出負担行為担当官から書面による承認を得ることとされていたが、当該承認にかかる書類については確認されていない。
 また、「山田洋行への下請け契約」の打ち切りについては現時点で防衛省として確認してない」
 というのだ。
 つまり04〜05年に「山田洋行」が「神戸製鋼所」の下請けで潜水士等を送り込んだというが、防衛庁管理局会計課の支出負担行為担当官はへの登録も記録もないのだ。
 これはどういう事か。
 これまでの説では「山田洋行」が「神戸製鋼所」へ下請けに入った謝礼として「日米文化交流協会」へ1億円もの金が流れているという物だったが、下請けの事実そのもののが虚偽であったらその90万ドルは何処へ行ったのか。

 山田洋行は防衛庁は納入する部品代金を上乗せし、しこたま儲けた金をアメリカの子会社に隠していた。
 その裏金を使って日本の政界や防衛省・自衛隊への裏金、接待費に使っているという。
 
 安倍前総理関与はなかったのか?

参考:

「遺棄化学兵器処理事業」の質問書の原文

質問主意書 (遺棄化学兵器処理事業)2007年12月20日
http://officematsunaga.com/up/hiraokasitumon.zip

「遺棄化学兵器処理事業」の答弁書の原文

遺棄化学兵器処理事業に関する質問に対する答弁書 2007年12月20日
http://officematsunaga.com/up/kaitouikikagaku.zip

以上