ジミー佐古田氏

我々は当時から状況証拠とほかの証拠を合わせれば(米国では)十分と感じていたが、共謀罪がない日本では困難な戦いだった。今後、裁判の中で日米の法制度の差が現れるだろう

 銃撃の実行犯については「誰かは知っている」。



元捜査官会見「現有証拠で立証可能」 ロス疑惑事件
朝日新聞, Japan - 5 hours ago
アジア人が関係する事件を専門的に捜査する「アジア特捜隊」を組織し、「ロス疑惑」事件の捜査の中心的役割を果たした。07年春の叙勲で旭日小綬章を受けた。
ロス疑惑の米元捜査官会見「立証可能な強固な事件」 朝日新聞
2008/02/29-10:59 本人ブログが逮捕のきっかけ=元担当刑事、執念の追跡−ロス疑惑事件 時事通信
ジミー佐古田元捜査官、三浦元社長の「共謀罪立証は固い」 読売新聞

 

 では「誰でしょうか?」とごちゃごちゃやっていたら、

 辻野記者登場。

「実行犯にこだわると、日本の裁判みたいになる。
 犯人は知っている。それは、三浦だ!と訳すべき!」

 だそうです。
 
 これが、共謀罪の妙!

 それよりも、おもしろかったのは、呉智英(作家につき敬称はつけない)のコラム。以下、無断転載。

【断 呉智英】三浦逮捕と近代国家の亀裂
2008.3.1 03:55
 
 三浦和義(作家に準じ敬称はつけない)が例のロス疑惑事件でアメリカの警察に逮捕された。まだシロかクロか五分五分だが、最終的にクロとなったとしよう。言論界に巣くう思考停止の連中の狼狽(ろうばい)ぶりが目に浮かぶ。

 まず、珍左翼やゲテモノ文化人たち。彼らは三浦を国家権力や大マスコミと戦う反骨の士と持ち上げていた。いっそ、妻に保険金を掛けて謀殺したステキな人殺し、とでも誉(ほ)めるだけの度胸があれば、良かったのだが。クロと出たら総大将に裏切られたことになる。

 いや、珍左翼たちの失態は笑えるだけまだかわいい。しかつめらしい顔をした保守系の論者たちのほうがたちが悪い。自分でも何が起きているかわかっていないからだ。

 三浦は日本では事件の中核の銃撃殺人に関しては無罪判決が確定している。これとともに、自分を殺人鬼扱いにしたマスコミを訴えた数百件の名誉毀損裁判でほとんど全部勝利し、賠償金や謝罪広告を勝ち取っている。さて、アメリカの裁判で三浦がクロとなったらこれが覆るか。賠償金を返還させ謝罪広告の取消広告を執行できるか。否。なぜならば三浦の一連の行動は完全に合法的だからだ。完全に合法的で、同時にあまりにも不道徳である。それで何の矛盾もないのが我々の住む近代国家、法治国家である。三浦は身を持ってそれを証明したのだ。

 そうすると、保守主義者よ、かかる近代国家、法治国家で、道徳の再興を説き、道徳教育の実現を画することが、どうしてできようか。国家も法律も超えた道徳を提起することもできるが、その道徳が国家とぶつかり法律と対立したら、どちらが勝つか。権力を背後に持つ国家が勝ち、法律が勝つことは自明だろう。

 三浦和義というトリックスターが暴き出した近代社会の亀裂は深い。

(評論家)

(出典:http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080301/crm0803010357001-n1.htm

以上