オフイス・マツナガのブログ!(現役雑誌記者によるブログ日記!)【政治】世界第2位の経済大国は未だ低迷…政治が悪いんじゃん


 バイリンガルな喜多龍之介さんが、運営している今日の覚書、集めてみましたさん。海外のメディアを速攻で訳して掲載してくれるのだが、語学の堪能者が多いうちの事務所とか、他のマスコミ関係者の間では、人気があるというよりも重宝しているし、重要な巡回先の一つになっている。ま、どこの誰とはいわないが、ここからパクリで長めの原稿をかいてしまうひともいる。パクリは参考ということだろう。

 さて、その妙なのだが、実は翻訳にある。
 思わず笑ってしまうし、思わず納得してしまう。
 さらに、語学の勉強になる。

 浪人していたボスのところの姪っ子さんが、このサイトを毎日見て、毎日、大学ノートにその英文を書き出すという作業をしていた。文法とか構文とか、そんなことはどうでもいいから、とにかく書き出す。そうしたら、半年で英語の偏差値が10上がっていた。という本当の話がある。受験英語が苦手だった姪っ子さんにうちのボスがかなりいい加減にコツをおしえたのである。
「単語帳や構文を暗記しても簡単に点数はとれん。苦痛なだけ」というわけだ。
 その効果はあったようで第一志望の女子大に合格できた。

「わかっているな。喜多龍之介さんに足をむけて寝るな」(ボス談)

 で、その翻訳の妙を紹介する。

 今回、紹介するのは、世界経済:日本痛というエントリー。

Economist:Feb 21st 2008 「The world's second-biggest economy is still in a funk—and politics is the problem

 まず、タイトルはこう訳されている
「世界第2位の経済大国は未だ低迷…政治が悪いんじゃん」・・・・・

 ま、この辺から、受験を控えている10代には、入りやすい。

politics is the problem」が「政治がわるいんじゃん・・・・」である。

 英語のお勉強は、直接、世界経済:日本痛にいってもらうとして、その翻訳の妙を、紹介する。タイトル、小見出し以外は英文抜きで書き出してみる。

 

 


 


The world's second-biggest economy is still in a funk—and politics is the problem
世界第2位の経済大国は未だ低迷…政治が悪いんじゃん


日本の『失われた十年』の亡霊がアメリカを脅かしている。
アメリカの住宅バブルが弾けた結末が金融市場に激震をもたらす中、日本のブーム&バスト悲惨体験は、良くて急激な景気後退を目の前にする他の金持ち諸国にとって教訓たり得るか、というのが話題になっている。
日本の不動産&株式市場バブルは1990年に弾け、遂にはGDPのおよそ1/5に相当する不良債権を生み出した。
経済が再びまともに成長を始めるまでに12年もかかったし、財政ストレスも負債デフレも過去の話よ、と日本が言えるようになったのはつい2005年のことである。
今日ですら日本の名目GDPは1990年代のピークよりも低いまま…失われたチャンスの残酷な指標だ。

だが亡霊は嘘も吐ける。
当時の日本と現在のアメリカには類似点があるし、金融危機の『実体』経済の脅かし方など特にそうだ。
だが相違点は類似点よりも多い。
確かに、日本は心配の種かもしれない…いや、別に金持ち国家は同じような経済的ドツボにはまる運命だというんじゃなくて、日本は世界第2位の経済大国だったからってのと、沈滞の根本原因に取り組んでないからね。


A tale of two crunches
二緊縮物語


今日の一番陰気な仮定でも、日本のバブル崩壊はアメリカの比じゃない…まあバブルも日本の方が凄かったし。
例えば株式市場の破綻。
アメリカのS&P500は1999年のピークから8%しか下がってないし。
日経225は今じゃ1989年のピークのほぼ2/3だし。
商業用不動産なら、日米のブーム&バストの差ってばあり得ないくらいだし。


とはいえ日米がそれぞれどんな風にドツボにはまって、その後でどんな風に対応したか、ってのがもっと重要な違いだね。
アメリカでは政府がモーゲージを切り刻む巨大市場の監督不行き届きの犯人かもしれないが、金融刺激策も財政刺激策も投入して、積極的にバストには立ち向かっている。
金融機関はせっせと損失を発表している。
日本では政府が市場の膨張に深く加担し、更には何年間もゴミを隠す片棒まで担いでいた。

日本経済は未だに政治家に邪魔されている。
1990年以来随分変わったとはいえ、循環的な景気後退は今、日本の構造的欠陥を暴露している。
人々は数年前、未だに中国よりも経済的にデカク、素晴らしい企業もある日本が、アメリカが疲弊しても世界経済の不足を補えることを願っていた。
今ではどうやらそうじゃないらしいとわかっている。
生産性は壊滅的に低い。
新投資の利回りはアメリカの半分。
消費は相変わらず沈滞中…企業が給料を上げないことも原因の一つだ。
役人の大失敗は経済に多額の犠牲を払わせている。
日本は取引と競争は山ほど改革しなきゃならない。
さもなければ、経済はいつまでも絶望的だ。

半世紀の殆ど日本を統治し、相変わらず利権と癒着の温床である自由民主党は、これらの問題に取り組むのを諦めている。
2001-2006年に一匹狼小泉純一郎総理大臣の下で見られた改革傾向は、今ではリバース・モード入りだ。
更に酷いことに、昨年7月、野党民主党が参議院の議席を過半数以上握ってしまった。
憲法は野党が衆議院や参議院をコントロールすることを予想していなかったし、参議院は衆議院とほぼ同じぐらいの権力を握っているから、殆どありとあらゆる政府の政策という政策を野党は邪魔出来るのだ。

というわけで、9月から総理大臣を務める福田康夫は就任以来の4ヶ月間を、補給艦をただ一隻インド洋で活動出来るよう再承認する闘いに費やした。
現在、政府は4月からの年度予算を承認し、3月19日に就任予定の新しい日銀総裁を任命する法案を巡って、民主党との過酷な闘いにはまっている。

でも問題は憲法的なものだけじゃない。
日本は居心地の悪い状態にあるのだ。
もう一党制じゃないし、でもライバル政党が後退で政権をとるような競争的民主主義には程遠いし。
主要政党は両方とも矛盾に分裂中であり、両方とも改革派と保守主義者と社会主義者の老害を抱えている。
政治的混乱は、自民党の昔ながらの勢力(派閥、保守的な役人、建設業者、農民)の影響力を復活させてしまった。
一方、民主党党首で昔は改革派っぽかった小沢一郎党首は、今ではまるで昔ながらの自民党のボスである。

日本の政治はバッファーに向けてズルズル滑っている。
衝突は早ければ予算でもめる3月上旬だろう。
一つの回避方法は、自民党と民主党が「大連立」っぽいものをやることだ、と考える政治家もいる。
福田氏と小沢氏が11月に協議していたアレである。
この計画はおじゃんになったが、他の民主党首脳陣連中が、当然の如く、これでは事実上日本を、経済を改革させずに利権をばら撒く一党制に逆戻りさせることになる、と吼えたからだ。


Time for a good wash
綺麗綺麗にはちょうど良い



しかしこのバッファーも日本にとって最善とは言えないかもしれない。
むしろ総選挙(恐らく一連の選挙)は、有権者に成果を挙げようと競い合う候補者ではなく、本物の選択肢を提供する、政党を不一致との対決を強いる最高のチャンスを提供している。

幽かな希望の光はある。
改革派政治家、学識者、財界人から成る超党派グループが『せんたく』結成された(せんたくとは、選択と洗濯の両方を意味する言葉)。
根本的に、彼らは地方政治家が中央政府の利権ばら撒き屋の奴隷になっている制度の分権化を望み、主要政党が明確な公約に基づいて選挙運動すべきだと考え、そしてこのようなことを考えるのをためらう一般人に、使いもしない高速道路や渡った先に何もない橋(正に破綻した政治の目に見える証拠だ)を地元に作りまくる政治家に投票する愚劣さを反省するよう迫っている。

多くの政治家は、総選挙は混乱を悪化させるだけだ、と言っている。
それは破綻した制度に胡坐をかいてぶくぶくしている政治屋の言うことだ。
有権者は物事を正し始めるチャンスを必要としている。
選択されたのがカオスなら、それはそれで仕方ないだろ。

以上


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コメント一覧

    • 1. spring
    • 2008年03月09日 12:16
    • 政治が悪いということは、めぐりめぐって有権者たる自分たちの問題意識の希薄さが問題。
      自分の身は自分で守るしかない。

      早くても、政治が機能するまで5年かかりそうな気がする(参議院選挙とかじゃなくて)

      そして、農業改革に取り組めるまで10年
      (農業従事者の平均年齢が70になり、利害関係者でなくなるでしょう)

      それまでに国から自立しなきゃ。
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