公明党元委員長の矢野絢也氏が支持母体の創価学会などを相手取り、5500万円の損害賠償を求める訴えを起こしたのが、5月16日。
矢野氏は3年前に創価学会の施設で複数の幹部に囲まれ、政治評論家としての活動を中止するよう要求された。また、多額の寄付も要求され、人権を侵害されたとして訴えたもの。
矢野氏は1993年から94年にかけて月刊誌に連載された手記で、「政教一致と言われても仕方がない部分があった」と指摘したところ、3年前から創価学会側から機関誌で誹謗中傷されたり、激しい批判を受けたとしている。
矢野氏は5月1日付けで創価学会を脱会して、提訴に踏み切った。
実は、これは業界ではかなり話題になっているのだが、なぜか、日本の3大紙は一切報じていない。
この詳細について、
『週刊新潮』(5月22日号)で矢野絢也元公明党委員長がついに創価学会を告訴したと報じている。
「『矢野絢也』を窮鼠(きゅうそ)にした『創価学会』の脅迫と誹謗(ひぼう)中傷」
だが、週刊新潮と、矢野絢也氏が逆に提訴されている。
学会副会長が新潮社提訴
47NEWS, Japan -
創価学会の谷川佳樹副会長は20日、「週刊新潮」の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社(東京)や矢野絢也元公明党委員長に1100万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求め、東京地裁に提訴した。 訴状によると、週刊新潮5月22日号は「『矢野絢也』を ...
矢野氏は、公明党の書記長、委員長を歴任した。その一人が、支持母体を訴えてというのは、相当の事情やら、双方に仮に言い分があるにしても、前代未聞のことだろう。
本サイトでは、その矢野氏の訴状を、ZIP版でアップした。
http://officematsunaga.com/up/gakaisojyou.zip 全部で20MBあります。
矢野絢也に関するニュースにいっていだけると、この問題がどうあつかわれているか、わかる。
矢野氏が訴えた相手は、いずれも創価学会の大幹部といわれる人物。
創価学会 代表者代表役員 正木正明
長谷川重夫
杉山 保
弓谷照彦
谷川桂樹
関西 西口良三
藤原武
森井昌義
これに対して、創価学会は、即座に非難している。
2008/05/16-12:31 「人間として信じ難い」=公明代表、矢野氏の学会提訴を非難 時事通信, Japan - 公明党の太田昭宏代表は16日午前の記者会見で、同党の矢野絢也元委員長が支持母体の創価学会などを相手取り、損害賠償を求める訴えを起こしたことについて「訴状自体がよく分からない」とした上で、「(矢野氏は)支援団体にお世話になった、感謝していると述べながら ... |
公明・太田氏、矢野元委員長を非難「人間として信じがたい」 MSN産経ニュース, Japan - 公明党の太田昭宏代表は16日午前の記者会見で、同党の矢野絢也元委員長が支持母体の創価学会を相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こしたことについて「『支援団体にお世話になった、感謝している』と言いながら提訴するとは、人間として信じがたい」と非難した。 ... |
【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】で、花田氏は以下のようにふれている。
「今や創価学会を正面切って批判できるのは『週刊新潮』だけだ(理由は長くなるので略す)。
その『週刊新潮』(5月22日号)、矢野絢也元公明党委員長がついに創価学会を告訴したと報じている。「『矢野絢也』を窮鼠(きゅうそ)にした『創価学会』の脅迫と誹謗(ひぼう)中傷」。
もともとは平成5年から6年にかけて月刊誌『文芸春秋』に連載された矢野氏の回顧録がキッカケ。事件の詳細は『新潮』をお読みいただくとして、創価学会の矢野氏に対する誹謗中傷はこんな具合。
〈恩知らずほど守銭奴でケチだ。金、金、金。銭、銭、銭〉〈卑しい、醜い、骨の髄まで腐りきった、銭ゲバ野郎〉
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創価学会に対する評価はいろいろあるにせよ、創価学会サイドにもいろいろな反論があるにせよ、「訴訟があった」という事実だけでも十分なニュースだろう。
しかし、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞は、その事実も報道していない。
つまり、ほとんど多くの人は、創価学会の会員さんもふくめて、この事実を知らないかもしれない。
つまり、こっちの方が、よほど問題だろう。
追加情報:訴状につづいて、訴状に添付された裁判資料もアップしました。
公明党元委員長・矢野絢也の訴状・添付資料をアップ2008年06月01日
以上