当方、先代の管理人である北岡記者がはじめたブログ。
 今年にはいって3年目になる。
 ネットのことも、ブログのこともよーわからんかった当方のボスや事務所スタッフであるが、IT音痴の雑誌記者といわれながらも、多くのブロガーさんから叱咤、激励、ケタ蹴り、誹謗中傷されたり、ちゃちゃ入れられたり、取材対象からは、内容証明おくられたり、興信所をつけられたり、人介した巧みな懐柔策をされたり、マスコミ業界からは、「雑誌とネットの二足わらじは許せない」といった前近代的ないじめにあったり、仕事をほされたり、「オフイス・マツナガはネットで相当儲けているらしい」と邪推されたり、公安当局からは行動監視対象にされたり(もっともこれは、ネットをはじめる以前からという説もあるが)、とまあ、色々あったし、今後も、色々あると推察される。

 しかし、石の上にも3年とはいったもので、IT音痴のボスが、ブログ入稿できるようになったり、辻野記者の手作りPCのスペックがかなりハイレベルになったり(たまに固まり動かなくなる)、釜台記者が、エクセルからパワーポイントまで使えるようになったり、その他が、PHPやCGIの仕組みがわかるようになったり、一度はオフイス・マツナガを離脱した北岡記者がブログに関してのみ復帰の意向をしめしたりと、それぞれに成長のあとがある。

 ネットのことがかなりわかってきたということは、「同時に、たくさんのわからないことがあることが、わかるようになった」(ボス談)というのが、成長の兆しらしい。

 何事も、「わかった!」とおもったときは、実は、何もわかっていなくて、「少しわかって、むしろわからないことがたくさんあるとわかった時」こそ、わかった証拠だというのが、ボスの持論である。

 つまり、マスコミ業界などでは、「わかったフリをして」取材で、「わかったフリして」記事を書くことがおおいのだが、うちの、ボスが、「わかっていても、わからないフリして」取材して、「わかっていても、わからないフリして」記事を書け!とよくいうのだが、「実は、これが、オフイス・マツナガの究極の奥義である」(北岡記者談)のだそうだ。

 その奥義の最大のメリットは、「耐用年数がながくなる(笑)」(ボス談)「精神的な疲弊度がすくなくなる(笑)」(ボス談)「最近流行の鬱症や鬱病、はたまた被害妄想、誇大妄想といった精神疾患の被弾率が低くなる(笑)」(ボス談)「貧乏につよくなれる(笑)」(ボス談)
 と、なんとも、アケスケなメリットがあるのである。

 ブログをはじめるにあたって「オレは、雑誌業界全体のまわしものになる」と宣言したボスだが、業界全体の産業構造や生産過程の工程が疲弊してきたのかわからないが、活字系の出版業界はいうにおよばず、雑誌業界全体が構造不況に突入している。

「取材費は青天井、毎晩、銀座のママさん詣でして、政界やら官界やら財界のネタをひろうという名目で、とにかくクラブ周りをしていたらよかった」(ボス談)時代は過去の時代になっている。
「銀座のクラブ通いしないと、決定的なスクープネタはとれない。政治家や官僚をたらしこめない」(ボス談)といっていたが、こうしたボス的な記者は、過去の遺物になりつつある。ま、雑誌業界を牽引してきた団塊の世代の記者や編集者がどんどん定年退職をむかえている。ま、うちのボスは、この先輩格の団塊の世代の記者や編集者さんと、約10年の差があって、つまり、虐められ、いびられ、殴られたりして、コキ使われてきた。しかし、直接の指導を仰いだ年代である。ここから、さらに10年若くなると、人材も、人種も、才能もかなり異質になる。いわゆる東大卒がふえてくる。さらに、もう10年若くなって、いわゆる団塊ジュニアになると、いわゆるIT世代で、活字でなくて、ネットの世代になるのである。

 そのボスが、最近、わかったことがあるというので、スタッフをあつめて演説した。

「最近、わかったのだが、ネットの最大の情報源は2chになんだな。掲示板というタレコミ場所が、ネットに登場した。2chがなかった時代は、各雑誌にタレコミしたのだが、タレコミ場所がかわった。これが、実はネット時代と非ネット時代の決定的な違いだと、最近わかた」

「はあ?」(辻野記者)
「そんなの常識だろう」(釜台記者)

「いや、しかしだな、タレコミネタというのは、玉石混淆。昔は、ガセ9割といったものだ。実際、その手のタレコミネタを、十分に裏付け取材しないで、記事かいて、裁判に訴えられて、負けたこともある」(ボス談)

「ほほう、裁判に強いといわれているボスでも裁判で負けることがあるのですか?」(ABC記者)
「おまえ馬鹿だな、裁判で負けた話は、本人はしゃべらないものだ」(辻野記者談)
「つまり、大本営発表とおなじだと・・・・・」(ABC記者)

「おまえ、それ以上、しゃべると殴るぞ!」(ボス談)

 なぜか、事務所を辞めたはずの北岡記者が、NYにいるはずなのに、ネット経由で参加していて、発言をもとめる。IP電話を利用した、簡易型の会議システムで、テレビ電話の機能ついている。しかし、原料費が6800円という格安システムなので、音声はとぎれるし、画像もよくとぎれる。

「いや、北岡はそのぐらいでちょうどいい。頭きたら、回線きればいいし」(辻野記者談)

 で、その北岡記者の発言である。
 IP電話の音声で、しかも、スピーカーが、秋葉のパーツ屋でひろった一台100円のやつである。音声がききとりにくい。

「ああ、本日は晴天なり、本日は晴天なり、みなさん聞こえますか?」とは発言の許可をもらった北岡記者。

「つまりですね。ネット社会の住人は、所詮は雑誌なんて、そのネタはネットからひろって書いているから、週刊誌なんてよまなくてもいい。肩書きだけの学者先生や、評論家が能書きいっている月刊誌なんて、重いだけで、そんな評論よむのだったら、2chみたほうが、楽しいと、多くのネットの住人はおもっている」(北岡記者)
「ネットの住人というのは、PCが、2進法だから、思考も2進法的になる傾向がある。白、黒の世界ですね。だから、中国や韓国の問題にしても、親中国(韓国)、反中国(韓国)と簡単に分類したがる。親米か、反米か。そして面倒なったらCIAやフリーメーソンがでてくる。文法が2進法だから、どっちかで、区別しないと満足できないというか、落ち着かないらしい。
 つまり、生の人間の思考というのは、そんなに明確、明瞭でなくて、うちのボスみたいで、右でもあり、左でもあったりする。生の人間はあいまいで、いい加減な思考形態や、行動形態をとるというのは、やはり、2進法では分類できないわけです」(北岡記者)

「ほほう、たまにいいこという・・・・」とはボス。
「そうか?なんか陳腐だな」とは、実は北岡記者とおりあいの悪い辻野記者。

「それで何がいいたいかというと、NYにいて、結構、日本の週刊誌や、月刊誌を読んだわけです。なんせ、ボスや辻野記者の生の情報がきけないから。ネットだけじゃ、情報ソースが同じで、しかも、信用性という点でかなり危ない。新聞じゃなにも伝えていない。
 そこで、ネットの住人からは、相手にされていない雑誌や週刊誌なのですが、かなり独自に取材して、独自に裏付けをとって、独自な情報をあっかっている記事がふえているということがわかた。ま、飛ばしネタもあるし、ネットからのパクリネタもあるけど・・・。それは割り引きします。つまり、部数低迷の雑誌業界、週刊誌の逆襲が実はおきている・・・・ということをいいたかった」(北岡記者)

「うん?逆襲か?」とは辻野記者。
「最後のもがきだったりして」とは釜台記者。

「いや、いいこときいた。
 確かに、2chをネタにしているブロガーさんがたくさんふえてきた。そうなるとみんな同じようになる。2chが悪いとはいわんが、差別化が必要。となると、既存の週刊誌や、雑誌の記事の元ネタを下敷きにして、記事をかくブロガーさんが、もっとふえてもいい。たしかに、今は、訴訟時代だから、昔ほど週刊誌はとばさなくなった。逆にいうと割と裏付けをとったネタがふえている。裏付けがとれないから、記事にできないこともふえている。本当いうと、これが週刊誌の低迷の原因なのだが、たんなるトバシネタの記事は読者も、一発でわかるようになっているからな。記事の信用性という点では、以前よりかなり改善されている。
 ネットは、ベースを2chにしたり、打率3割のサイバッチ情報を元ネタにしたりするから、おもしろいことは、おもしろいけれど、信用性という点では、現在、発展途上中。ネット情報が、さらに進化するために、とばしのおもしろさ、マスコミが書けない危ないネタを裏付け取材なしで書き飛ばす蛮勇さ、おもしろさ、ワクワクさだけでは、そのうち、みんなが飽きてくるだろう。
 週刊誌といえども、一応は、裏取り取材はしている。取材対象に確認の取材はしている。これを、ブロガーさんはもっと活用すれば、もっとおもしろくなる」(ボス談)

 うん?なんか話の流れがちがうぞ!とオレはおもったが・・・。

 全国のブロガーさん、週刊誌の記事をもっとパクリましょう。

 という結論にボスはもっていきたがっている。

そこでだが、パクリの基本を教える」とはボスである。

「パクリ、引用と、著作権の微妙な利害関係がある。
1:必ず週刊誌をかって読むこと。
2:引用していいが、まちがっても全文引用したり、スキャンして掲載しないこと。
3:必ず、出典やら、各雑誌のHPがあるから、リンクをはってあげること。
4:写真の転載は100%著作権違反。ただし、各雑誌がHP上で公開している写真は、いわゆるグレーゾーン。これなら、ぎりぎりセーフの可能性があるというか黙認される場合がある。

 以上が4大基本。

 次が実際のブログ記事の書き方。

1:引用した雑誌記事の分量は、自分のブログ記事の半分に以下におさえること。ブログ記事の、50%以上を、雑誌記事の転載引用で、自分のオリジナルな文書が、ほとんどない記事は、著作権(転載、引用)でとわれれば、ほとんどアウトになる。
2:興味もったら、取材してみる。なに、この取材はその雑誌の編集部に電話するでもいい。「一読者ですが・・・この記事について少し聞きたい」といえば、邪険にする編集部はまずない。そこで、2−3の質問をぶつけてみる。たいした内容がない場合もあるが、なかには、暇な記者や、編集者がいて、おもしろい話をききだせるかもしれない。
 さて、ここで重要なことだが、いい話をきけたら、「自分のブログに掲載させていただきます」と断ること。コツは「自分のブログに掲載していいですか?」と聞かないこと。たいていこういう風に聞くと「それは困る」というのが、編集者や記者の習性である。
 あくまでも、礼儀ただしくするが、取材した以上は、「自分のブログに掲載させていただきます」と断定調でいうこと。電話にでた編集者や記者の名前はきいておくこと。

 あと、ブログでその記事を掲載した場合、まず、謝辞をもうしあげてから、記載すること。ただし、この場合は、電話にでた編集者や、記者の名前は書かないこと。これは実は個人情報に属する場合があったり、感情的にもつれる可能性があるから、面倒はできるだけさけること。ま、こういうことをおもしろがるクレーマ体質のネット住人もいるが、そういう人種はうちは否定はしないが、パス。うちのブログもよまないDE。別のコミュニティーで頑張ってください。

 そして、ブログで記事にしたら、その人に再度、電話して「何々というブログで記事にしました」と報告する。本人が不在の場合は、そのメッセージをつたえておくこと。

 ・・・・・・・・・・・さて、これが、実は取材の現場なのである。ネットで記事を書いているブロガーさんは、取材をほとんどしない・・・・という風評がある。しかし、一本の電話でもいいので、取材をする習慣をつけると、実はブロガーさんは、最強のブロガーさんに変身してしまうかもしれない。さらに、そこから、いわゆる情報ソースだったり、人脈だったり、自然とネットワーク化するかもしれない。これは、多分、あなたの一生の財産になる・・・・・いや、たまにうちのボスみたいに負債になることもあるが、それはそれで、「行きがかり上やむおえまい」(ボス談)のである。

うむ、これは変身である。変態(性的な方でないほう)である」(ボス談)

 ということで、雑誌業界のまわしものの戯言でした。

追加情報(5月31日):

 おもったよりも反応があってびっくり。コメント以外に多数メールいただいていますが、そのメールが50通をこえてしまった。一人一人に返事をかけません、ごめんなさい。

 そこで、ボスが追加情報をいれろ!と命令です。

ブロガーさんが政治ネタを取材するコツ

 政治ブロガーさんもかなりいるけれど、一般のブロガーさんだとどうしても、永田町や、霞ヶ関を自由に取材することができません。となると、新聞記事や、雑誌、書籍、各政党や政治家のHPなどが情報ソースになりやすい。この辺を元ネタにしてかくと、「床屋談議の延長の評論」になってしまう。自分の支持政党を応援するだけの、たんなる提灯ブロガーになってしまう。いや、これがダメだというのではないけれど、こればかりだとあきてしまう。
 そこで、やはり取材なのです。政治ほど、実は生き物ですから、評論している間に、現場がうごいてしまうわけです。
 まず、自分の選挙区の政治家の事務所なり政党支部を訪ねて、取材してみましょう。

「コツは、自民党から、民主党、、公明党、共産党まで、できるだけくまなくフォローしてみましょう。それぞれに趣味やら支持政党があって、どうしても支持する政党や政治家の事務所を取材したり、訪ねたくなるけれど、むしろ逆のところを取材してみましょう。なんせ自分の選挙区の住民ですから、みなさん貴重な一票なわけで、よほど、失礼な訪ね方をしないかぎり、ちゃんと対応してくれるはずです。    
 後援会のミニ集会などにも顔をだしてみる。これは、よくいわれるのですが、公明党さんと、共産党さんの地方支部というのは、かなり親切に対応してくれます。
 特に、共産党さんの支部はおすすめです。別に共産党支持でなくてもいい。労働相談とか、生活相談とか、経営相談とか、結構、きめ細かくやっています。ただし、共産党や公明党が嫌いだからといって、いきなり喧嘩腰で訪ねるのは、問題外です。相手を訪ねたり、話を聞きに行くときは、当然の最低限の礼儀とマナーがあります。訪ねていって、いろいろお話をきいたり、資料などをもらってきましょう。そして、自分がブロガーであることを、ちゃんとつたえましょう。相手あっての取材ですから、きちんと自分のことも名乗りましょう。だまし討ちは、いかなる場合でもいけません。こうしたちょっと取材をすることで、あなたのブログ記事は、あなただけのオリジナルなブログ記事になります。ほんというと、全国300の選挙区に、こうしたブロガーさんがそれぞれ誕生すると、政治記事やら、政治動向はおおきく変化する可能性があります。地方分権とか、地方の時代といいますが、実は、それができるのは政治家でなくて、全国のブロガーさんだったりする。それを一歩から実践できるのがブロガーさんです。これはマスメディアでは絶対できない技です。それぞれに支持政党があってもいい。しかし、できるだけ客観性や公平性をもちたい。相手を褒めるときは厳しく。相手を批判するときは、丁重、かつきめ細かく、そして優しく。これは、政治ブロガーさんだけでなく、すべてに共通かもしれません」(ボス談)

 ということでした。

文責:北岡記者

以上