またしても国交省である。国交省地方整備局車両業務談合問題だ。

「国交省地方整備局の運転業務入札はほとんどが国交省の天下り3社が独占してる。これは談合事件ですよ。独禁法で禁止されている不当な取引制限である。      
 なぜなら平均落札価格が異常に高いし入札期日も年末に集中してる。さらに同じ会社が独占的に受注を続けている。独禁法15条に基づいてこの事実を公正取引委員会に申告します」

 6月11日に行なわれた衆議院国交委員会で民主党の川内博史代議士は国交省地方整備局の車両業務委託入札が独禁法違反ではないかという質問をした。

 山田昭雄委員は
「申告内容を検討し必要な対応をとって行きたい」
 と答えた。
 これによって国交省の天下り3社がこれまで行なってきた運転手派遣業務の談合が事件化する可能性も出てきたのである。

  国交省は06年度に小型自動車、普通自動車を含め1426台の車両をを保有している。
 そのうち、1186台分について運転手を外部の会社から派遣させている。その総額は約82億円。このほか形を変えて特別会計から数十億円分が支払われ、総額は130〜140億円ぐらいになるという。

  入札には形式的に髄契と一般競争を行なっているのだが、実際には国交省OB会社3社が独占受注しているのが実態。
 
 その3社とは日本道路興運日本道路サービス北協連絡車管理
 
国交省



 06年度分で行くと
 日本道路興運には25名の天下りOB。受注額約41億円。
 日本綜合サービスには16名の天下り0B。受注額12億円。
 北協連絡車管理には14名の天下りOB。受注額16億円。(
北海道中心)

 07年度入札比率
 日本道路興運    67件 45.3%
 日本綜合サービス 27件 18.2%
 北協連絡車管理  34件 23.0%
 その他      20件 13.5%

 これを見ても分かるように3社がほぼ独占しているのが分かる。
 入札率も99.99%、中には101.21%なんて信じられないような数字もあるのだ。
 いまどきの土建屋だってこんなきわどい数字は出さないと思うのだが・・・。

国交省


 08年度分の入札でおかしなことが起こった。

 北九州国道事務所の入札が3月28日に行なわれた。これまでの応札は日本道路興運と日本綜合サービスの2社だけ。落札は日本道路興運が、ずっと独占してきた。
 今回の入札には3社のほか大新東という会社を入れ大新東が94.28%で落札し4月1日から業務を始めたのである。

 ところが派遣された運転手15人は所属会社の日本道路興運(東京都新宿区)から大新東(東京都港区)へ全員移動し、これまでと同じ業務をこなしている。
 これは日本道路興運と大新東の両社が、
「このままでは運転手が困るのでそちらに移籍させて欲しい」
「新しく入札した折にはお宅の運転手を内に入れて欲しい」
 なんどと話し合った事で丸く収まったということでないのか?

 民主党の川内博史大久保勉川崎稔大串博志らは6月27日に北九州国道事務所、福岡国道事務所、九州地方整備局をそれぞれ視察。

 その際対応に出た渋谷和久総務部長は、

「昭和50年代の運転手は全部公務員だったがその後、民営化ということで外務を入れることになった。九州管内にはこれまで日本道路興運と日本綜合サービスしか入れなかった。それではまずいだろうということで昨年秋、幹部会より入札には3社にして欲しい。ついては3社目には大新東を入れると発表した。
 今年の3月上旬、各国道事務所へ一斉に入札には3社入れて欲しいと連絡した。その結果、北九州事務所で大新東が落札ということになったが談合ではない」
 という。

 それにしても北九州国道事務所の入札は3月28日。運転手がそのまま会社を移籍するにしても厚生年金や社会保険なども変わるわけにもかかわらず、さっと出来るなんてあまりにも手際がいい。以前からの話し合いでなければ出来ない相談。

 それにしても運転手を外部から雇う必要があるのだろうかという疑問が残る。
 国交省はその必要性について、
「カーナビがないような土地に用地買収に行かなければならないとか、災害などの緊急時への対応。また、道路状況の視察に運転手では余所見が出来ない」
 などと強調し必要性を訴えるのだ。

 ところが入手した九州地方整備局運転手の「車両走行実績及び管理確認日誌」を見るとほとんどが10〜20キロぐらいの市内移動。時々県外業務が入っている。
 時には朝から晩までお呼びがなく一日中「待機」という日もあるのだ。
  九州整備局長車の業務日誌にもほとんどが福岡市内。実働も1〜2時間で時々休み。
 局長の車は他の管理日誌と違って始業と就業時間、それと走行メーターが書かれていないのだ。

 実働1〜2時間の福岡市内というのは飲み屋への送迎だったりして・・・・・。
 なんて事を考えたりするほど運転手はヒマなのだ。
 運転手の実働業務は1〜2時間で後は運転手控え室でテレビを見たり、新聞を読んだりとヒマを持て余すのだという。

「事務員が銀行に行くとか郵便局へ行くとかのほかはほとんどやることがない。暇すぎて時間をつぶすのがつらい」
 という運転手も多いそうだ。

 関東整備局や九州地方整備局に視察に行った川内博史代議士が言う。

「派遣運転手は地方整備局の職員がカーナビないところへ道路用土地の買収に行くとか、緊急時に山奥に行くのに必要だと国交省は説明する。
 しかし、今時、山奥へ土地の買収交渉へ行くなんてありえない事だ。今、不景気だから整備局が用地買収の説明会をすればみんな殺気立って飛んでくる。国の買う土地の値段は相場より高いからね。
 それと災害が起こったときに国道や河川状況を見に行くなんて業務は高級乗用車より馬力のある黄色い車の方がいいんじゃないか。
 今回九州地方整備局からダンボール5箱分の運転手業務日誌などを貰い受けた。この資料をきっちり精査使用と思うが、ぱっと見たところほとんどが福岡市内ばかり。災害で山奥に行ったなんてほとんどない。
 福岡市内で待ち時間も入れて1〜2時間ぐらいの移動ならJR電車、地下鉄、バス、タクシーなどを使えばいいこと。何で運転手つきの乗用車が必要なのか。
 天下り大手3社が車両業務委託を独占していることも問題だ。これは国交省の役人がOBを養う為に無理やり仕事を作っているとしか思えない。
 また、地方整備局にいる人員の1/3〜1/2は何とか協会という天下り会社の社員で実働するのはほとんどこれらの人ばかり。地方整備局の役人はあまり動いてない。
 これらの経費のほとんどが道路特別会計など国交省がもっている特別会計から出ているのも問題。
 3社事業独占問題に関しては独禁法に当たると思い公取の委員を呼んで申告を受理させた。
 公取が動き出せば談合などの摘発もありえるし事件になるかもしれない。

 そもそも地方整備局が必要なのかどうかという大問題がある。
 地方の県庁幹部に聞くと
『河川や国道の整備や開発は地方整備局がなくてもやれるし、無駄な金をかけず道路整備は出来る』
 と県独自事業でやれると自身を持っている。
 国交省の事業展開こそ税金の無駄使い。福田内閣や与党は消費税率引き上げを云々する前に徹底的な無駄事業削減、廃止をやるべきだ」

 居酒屋タクシーや運転業務独占委託など国交省の無駄使いがだんだん露になってきた。
 
 ちかじか公正取引委員会も調査に乗り出すという。
 注目である。

 なお、関係資料を入手しています。
 これは、別の機会で全文公開します。

以上