麻生幹事長誕生で、「ぐー」とおどけた、公明党太田代表

 まずは、ご存じ「エド・はるみ」さんの動画から・・・・

エド・はるみ 『素敵な笑顔ねちゃーみんグー』… 
エド・はるみ 『素敵な笑顔ねちゃーみんグー』…


 今回の組閣で、そのシーンはなぜか、報道されなかったがきわめて興味深いシーンがあった。
 それは、公明党の太田昭宏代表だった。
 福田首相と距離をおきはじめたといわれている公明党。
 その公明党の太田代表が、
 自民党幹事長に、麻生太郎氏が内定したとの知らせをうけて、記者団の前で、タレントのエド・はるみの真似をして、
「ぐー!ぐー!ぐー!」
 とやってみせたのだ。

 このシーンが公明党と自民党の微妙な関係を象徴している。


 福田総理は、今度の内閣改造にあたって、7月24日夕方か、25日に、与党の党首会談を希望していた。
 24日には、極秘に自民党四役が、内閣改造と臨時国会の召集時期を首相に一任すると確認していた。この「四役の一任」情報は、マスコミには一切漏れていなかった。
 それを、うけての与党の党首会談。それは、24日夕方か、25日になるはずだった。しかし、公明党は、その与党会談をうけなかった。
「公明党との党首会談ができないと、内閣改造はできない」
 これが、官邸詰めの記者の感想だった。
「内閣改造は来週はない。あるとして、8月の4日の週」
 そうした情報がかけめぐった。
 さらに、「公明党は内閣改造をしぶっている。場合によれば閣外協力もありうる」という情報が、肝心の公明党からもでていた。

 公明党にとって実は、重要な爆弾をかかえていた。
 できれば、「内閣改造は、8月末。臨時国会の召集を9月初旬から中旬。できるだけ臨時国会の会期を短くしたい」(公明党幹部)だった。
 新テロ特措法の延長問題をかかえている。会期が長くなれば、また強行採決の可能性がある。
「強行採決はしてほしくない。強行採決のあとの解散・総選挙は自爆もおなじ」(公明党幹部)。
 さらに、秋かと噂されていた「解散総選挙」については、
「できるだけ、引き延ばして欲しい。できれば来年の任期一杯までひっぱってほしい。でなければ、年内解散。来年7月には都議会選挙がある。この前後3ヶ月は
はずしてほしい」(公明党幹部)

 こうした、公明党の要望には、もうひとつの理由があった。
 それは、次の臨時国会で、民主党が密かに用意しているという、公明党の矢野絢也元委員長の、国会での参考人質疑問題だった。
 民主党の石井一議員は、「矢野元委員長も参考人質疑におうじるといっている。これは、矢野氏の個人的な問題だけでない。政教分離の問題だけでもない。公明党の国会議員が、おこなったとされる池田大作名誉会長への個人的な政治献金の問題がある。これは、きわめて重大な問題である」と公言している。

 公明党が一番、おそれていたこと・・・・。
 それが、秋の臨時国会での「矢野絢也元委員長の参考人喚問」だった。

 それを阻止するには、何をどうしたらいいのか?
 ひとつは、国会の議員運営のトップである幹事長の存在であり、国会対策委員長の存在だった。

 今度の内閣改造にあたって、公明党は、「閣外協力」まで、ちらつかせながら、強行に要求したものがある。伊吹文明幹事長の交代であり、次は、大島理森国対委員長の続投だった。

 公明党、創価学会への取材に強いとされている毎日新聞に興味深い記事がある。これは、福田改造内閣・・・・舞台裏と事情への入門編2008年8月2日ですでに紹介している記事である。

内閣改造:公明、強気の対応 伊吹幹事長外しを要求−−改造人事
毎日新聞, Japan - 2008年8月2日
今回の内閣改造と自民党役員人事で、与党である公明党は、従来にない条件闘争の姿勢を取った。臨時国会の召集時期などで対立した伊吹文明氏を幹事長から外すよう暗に求め、その結果を見極めるまでは入閣候補も固めなかった。結果的には従来どおり1人が入閣し、福田政権を ...

 公明党幹部の一人。

「伊吹さんとは、臨時国会の召集をめぐって意見の衝突があったとされているけれど、それはたいした問題ではない。 問題は、伊吹さんとは、公明党、学会のパイプがないこと。伊吹さんと、北側幹事長が疎遠だったこと。 矢野元公明党委員長の参考人喚問にたいして『積極的に阻止に動かない。それどころか、民主党の要求に応じる可能性がある』ということだった。 
 古賀誠選対局長や、二階総務会長(当時)とは、うちはパイプがある。気心もしれている。大森国対委員長もしかり。麻生さんとは、北側幹事長は、個人的にも食事をする関係。つまり、今度の改造内閣で、絶対の条件が、伊吹幹事長の交代だった」  

 今度の内閣改造前の、7月22日から27日にかけて、与野党の国対委員長がオーストラリアを訪問している。 
 自民党は大島理森。公明党は漆原良夫。民主党は山岡賢次。社民党日森文尋。「与野党なれ合い」との批判をさけるために、与党と野党はそれぞれ別に出発して、23日に合流するという念の入れ方だった。
 表向きは、日本とおなじように、ねじれ現象をおこしているオーストラリア国会の視察ということだが、実際は、「秋以降の国会運営」に関する「腹の探り具合」だった。 

 ここでは、秋の臨時国会の開催のタイミング、新テロ特措法の延長決議など、さまざまな腹の探り合いがなされたとされているが、国会の早期徴集、早期解散を迫る野党に対して、公明党の漆原国対委員長は、9月の徴集をもとめたという。
 さらに、民主党の山岡賢次国対委員長は、「矢野元公明党委員長の参考人喚問」については、否定しなかったという。  

 麻生幹事長が誕生して、「ぐー!ぐー!ぐー!」とおどけてみせた公明党の太田昭宏代表だったが、内閣改造が行われた、8月1日の夜には、麻生氏と太田氏の内密の会食がおこなわれたとされる。 

 前出の公明党幹部。「麻生幹事長になって、『矢野元公明党委員長の参考人喚問』の可能性は薄らいだ。となれば、福田政権を全力で支えることになる。与野党の協調路線はかわならい。となると問題は、解散の時期だろう。テロ特措法の対応しだいとなるが、うちとしては来年の都議会選挙前の、今年の秋から来年の1月。もしくは、来年の任期直前というのが一番のぞましい。こうした意向は、幹事長にも、福田総理にも、後見人である森元総理にもつたわっている」
 という。

 さて、麻生太郎幹事長はどう扱うか?
 公明党の思惑通りに動くか?

 麻生太郎の情報をしりたければ、

 麻生太郎に関するニュースへどうぞ

参考:福田改造内閣と公明党:1

 

以上

 

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