オフイス・マツナガのブログ!(現役雑誌記者によるブログ日記!)【経済】最新経済学の基礎の基礎  ジョセフ・E・スティグリッツからポール・クルーグマン・・・いずれも反シカゴ派か?


 これまで何度も経験したのだけど、ここの読者のレベルは高い。
 うちのボスもいっている。
 コメント欄で、スティグリッツが登場した。

「とうとう、スティグリッツが登場したか、そのうち、ポール・クルーグマンも登場するので、MBAをとったXYZ記者に、300字以内で、しかも漢字やら、横文字を極力つかわずに、今の経済学の基礎の基礎について、話をさせなさい」(ボス談)

 ということです。

 XYZ記者は、今は悪名高い、フリードマンのシカゴ学派からはじまって、これも悪名が高いブラック・ショールズ方程式を米国でまなんで、MBAをとったひとです。

「いや、ハーバートに入れなかったから。しかし、結論はここのボスがいっている出たとこ勝負論。つまり、経済学は、『変化に対応、適応できる、適応力、対応力』と結んだら、MBAくれた。ノーベル経済学賞をとったわけでないから、許してくれ」(XYZ記者)

 だいたい、ブラック・ショールズとかについて、以前、うちのボスと一緒にレクチャーをうけたことがある。数学の方程式がたくさんでてくるやつ。意外にも辻野記者が、数式のところだけは、理解できたみたいで、みんなで驚いたのだが、これをもって、「じゃ、デリバティブで一儲けしよう」(北岡記者談)とはならなかった。
 遠藤顧問が「詐欺師の方程式」と一喝したからだ。

「いや、詐欺師なのはわかるとして、その詐欺師の手口について理解しておかないと、ほら、竹中平蔵さんとかあった時に、反論できんだろう」(ボス談)

 みたいなことがあった。
 そして、登場するのが、ジョセフ・E・スティグリッツである。

「あ、それなら、オレ論文書いているから、転載してもいい」(XYZ記者)

 なんで、シカゴ学派に属しておきながらジョセフ・E・スティグリッツの論文をかいたのだろうか?だいたい、「漢字やら横文字の多い論文はいらん」(ボス談)ということで、その論文の掲載はパスされた。

「ほら、それはノーベル経済学賞だろう・・・・、2001年の・・・・。ちょうどそのときに、スティグリッツの講演聞いたし、サインもらったから。で、日本の某シンクタンクが欲しいというから、アルバイトで論文かいた」(XYZ記者)

 エコノミストは基本的にミーハーなのか?

 そして、本年度のノーベル経済学賞が、ポール・クルーグマンである。
 で、XYZ記者にかかせると、だれも理解できなくなるので、管理人であるオレがまとめる。大学の専攻は、経済学ではありません。社会学です。

「ほう、それはいい。おまえが書くと、オレでもわかる」(ボス談)

 アンチョコは以下である。
 理解にかかった時間は2時間。
 たぶん、ギネス級の最短時間であろう。
 あとは、XYZ記者に電話で少し質問。

「1時間でわかる、最新経済学」である。
たぶん、みなさんも、クリックするとわかるでしょう・笑。


 いずれも、経済学の基本:今週のキーワード by オフイス・マツナガから









 理解の前提・・・・・「フリードマンなどのシカゴ学派の高度な金融工学や、新自由主義は破たんした」ということでいきます。

 この前提は「ま、そう単純じゃないけれど、そういう入り口でいいかも。それで、経済学に興味がもてるなら・・・・」(XYZ記者)ということです。


 新自由主義の元祖は・・・ミルトン・フリードマン
 これを総称してシカゴ学派 という。

 金融ビッグバンとかグローバルスタンダードの元祖。
 その典型が、「レーガノミックス」
 さらに、銀行と証券会社の分離を決めていた銀行法グラス・スティーガル法 改革して、銀行と証券会社の垣根を取り払うようにする。

 これは、英国のサッチャー、日本の小泉純一郎、竹中平蔵らの新自由主義と規制緩和につながる。

 詐欺師の手法といわれている金融工学、デリバティブですが、これもシカゴ学派から登場。有名なのは、マイロン・ショールズロバート・マートン 。1997年に『金融デリバティブの理論を解明した』功績によりノーベル経済学賞。

 ところが、その翌年にこの二人がかかわった、ヘッジファンド(LTCM)ロングターム・キャピタル・マネジメントは十数兆円の空前の損失を出して倒産する。
 今の金融工学の破たんを実践。見事に証明した。そこでつかわれたのが、ブラック・ショールズ といわれる方程式。

 しかし、それでもブッシュ・ジュニアが、新自由主義とグローバリズムを推進。今回の金融破たんにつながる。

 しかし、詐欺師の手法といわれ、批判があったにもかかわらず、なぜ米国がその理論を推し進めたかというと

「実体経済はよくなっていないけれど、株価が急激に上昇して、みせかけでも金融資産がふえた。米国の金融資産は、世界のGDP合計額の4倍にも拡張。
 2001の『9・11』の時点で、米国の株価は4000ドル。今の半分。結局は多くのアメリカ国民はその恩恵をうけていると判断した。アメリカの国民は借金漬けと、見せかけの金融資本で、日本をはじめアジア新興国の製品をどんどん買って消費してくれた。しかし、それがいずれ破たんするということは、実は肝心のシカゴ学派の人だってわかっていた。わかっていたから、ジョセフ・スティグリッツ に2001年にノーベル経済学賞を与えたもいえる」(XYZ記者)

 ほほう、わかっていても、やめられなかった。
 ということのようです。

ジョセフ・スティグリッツ のGlobalization and Its Discontents(邦題:世界を不幸にしたグローバリズムの正体)は、2002年にかかれた。これは100万部以上もうれた大ベストセラー。実は文章が平易でわかりやすい。実は、この本の出版にはうちのボスのような出版プロデューサーがいた。つまり、編集者が優秀だった。
 しかし、彼とて、グローバリゼーションを完全に否定したわけでない。
 彼の反グローバリゼーションは、むしろ、ワシントン・コンセンサスに対する反発と見るべき。そこから、IMF批判を展開している。
 ミソは、『IMFの推し進めた資本市場の自由化は、アメリカの金融セクターのために広範な市場を開拓した反面、その本来の使命であるはずのグローバルな経済の安定には寄与しなかった』というあたりであります。つまり、貧しい国々が貧しいままであるような制度設計といったあたりは、日本の日教組や、民主党が学んでもいいのですが、ジョセフ・スティグリッツ 自体が、グローバリゼーションを完全に否定したわけでないというあたりで、理解していただきたい」(XYZ記者)

 ほほう、そのころに「出たとこ勝負論=変化に対応、適応できる、適応力、対応力」を、書いて、XYZ記者はMBAをとったそうです。

 うん?これなら、オレでもとれそうな気がするぞ!

 そして、本年度のノーベル経済学賞である、
 ポール・クルーグマン です。
『行き過ぎた市場経済と金融危機の可能性を指摘した』ということで、日本のメディアは取り上げていますが、実は、1982年から83年までレーガン政権で経済諮問委員を務め、IMF、世銀、EC委員会のエコノミストを務めたひとです。彼の専門は、貿易論。それこそ、竹中平蔵さんと親しいです。
 この人も、グローバリゼーションを否定した人ではありません。
 ま、やり口が悪かったということを、書いた人です・・・・というと、怒られるかな?」(XYZ記者)

 で、当方のボスの登場です。

「うん?で、結論をいえ!結論を!」(ボス談)

「はい、世界の経済は基本的には、ミルトン・フリードマンの流れをついだままです。金融工学、デリバティブについても、否定したわけじゃありません。規制を加えるべきだというところです。
 当然、グローバリゼーションの流れはかわりません。
 つまり、フリードマンなどのシカゴ学派の高度な金融工学や、新自由主義は破たんしたというのは、ジャーナリズムではありでしょうが、実際は破たんしていません。その流れにあるだけです・・・はい。すみません」(XYZ記者)

 うん?つまり、世界経済は、「出たとこ勝負」にでたということですか?

「はい、そういうことです。そういう意味ではボスが、恐ろしいほど正しい」(XYZ記者談)

 

以上


 


 

 

 


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コメント一覧

    • 1. その筋さん
    • 2008年10月27日 19:19
    • ボス 日銀砲をやったら真っ先に消し飛ぶアジア諸国の貸付残高と金利動向、IMFのあるおじさんのスキャンダルもお願いまします。<(_ _)>
    • 2. KY
    • 2008年10月27日 20:26
    •  その筋さんが、いっている「日銀砲」は、興味深い。中国がなんだかんでいって、米国債の「CDS」を手放している。実は日銀も・・・。これエコノミストが指摘するとまずいのか?
       XYZ記者の話は、まだ、歯切れが悪い。
      「ノーベル経済学賞、そのものがインチキだ!」というべき・笑。ま、わかっていそうなのですが、私が代わりにいいます。

      「出たとこ勝負論」はいいとして、麻生にそこまでの覚悟があるのか?たぶん、やる気でいるのだろうが、うまく伝わらない。

      「出たとこ勝負論」でいえば、今、日本がやることは、為替介入しかないだろう。その前に、金融の足腰を固めたと言うことか?なら、理解してもいい。
       経済学の主流が、米国一辺倒であることが破たんした。と、XYZ記者は指摘すべき。これは、エコノミストはいえないのか?なら、ここのボスにでもいわせろ・・・。
       その、データは、もっているだろう。
       明日、為替介入があるとみる。
       それも、ドルよりも、ユーロだろう。
       まちがえたか?
       なら、介入をうながせ!




    • 3. おのま@カナダ
    • 2008年10月28日 06:41
    • 「これまで何度も経験したのだけど、ここの読者のレベルは高い」



      お世辞でも嬉しい
    • 4. BN
    • 2008年10月28日 07:42
    • > 「これまで何度も経験したのだけど、ここの読者のレベルは高い」

      わたしは、レベル低いですが、ここがレベル高いから、
      読者の方々もレベル高いんでしょうね。

      勉強させて頂いております・・・。



    • 5. つぎはぎ
    • 2008年10月28日 10:04
    •  わかりやすい。
       結局、アメリカを中心とした経済学は、「つぎはぎ経済学」ということでよろしいでしょうか?
       今度の金融危機も「つぎはぎ」でしのごうということでしょうか?

      「おまえら、恐慌はこまるだろう!」
       と脅されているようです。
       このつぎはぎに、日本だけでなくて、世界中の税金がつかわれているわけですね。
       これこそ、史上最大の税金の無駄遣い・・・・
       戦争が最大の税金の無駄遣いだとおもったんですが、その上があったわけです。さすがは、フリードマンです。
       よくわかりました。

    • 6. 真名
    • 2008年10月28日 10:22
    • 素人考えですが、スティグリッツは、グローバリズムを否定などしていないと思います。
      彼の経済学教科書など数冊を通読したところでは、論理的にはグローバリズムそのものが導出されるようです。

      市場の機能を否定するような言説は特にない。
      金融市場には、物・サービスの市場と異なる特異性がありますが、スティグリッツの教科書にはそんなことは書いていない。
      同じ手つきで扱っている。

      反シカゴ派的要素があるとすれば、
      市場の行き過ぎによる失敗と副作用を、公権力によって補てんし、監視、修正するという論点を強調したという程度の議論ではないかと。

      また、世界規模で経済活動の行き過ぎ(市場の失敗)の管理と監視が必要であり,
      各国の利己的行動によって世界レベルでの最大多数の最大幸福の実現が阻害されるので、
      世界的な監視機構が必要という結論が出てくるように見えました。
      つまりグローバリズム
      間違っていたらゴメン。

      クルーグマンのノーベル賞は、以前からいわれている「ヘリコプター」の発射準備ではないかと。
      ただ、これは日本でとるべき政策であり、米国では副作用が強く,失敗しそうに思う。

      その意味でゴールド市場が注目かと。
    • 7. 真名
    • 2008年10月28日 13:25
    • うー。 ひとこと追加。

      「フリードマンなどのシカゴ学派の高度な金融工学や、新自由主義は破たんしたというのは、ジャーナリズムではありでしょうが、実際は破たんしていません。その流れにあるだけです・・・」

      現実の枠組みは変化していないことは理解していますし、
      高度金融市場と、それが支える企業のグローバル展開(トランスナショナルエコノミー)の方向性が変わらないこともわかります。

      しかし、現在のような金融市場の混乱(恐慌)を、
      シカゴ学派は、いったいどのような「論理」で説明できるのでしょうか?
      情報が広くいきわたっていて、みんなが合理的な行動をとる金融市場で、
      なぜこのような恐慌が起こるんでしょうか?

      これを「合理的に」説明できなければ、「理論的には破綻」です。
      長期的には指導理念とはなり得ない。
    • 8. devoe
    • 2008年10月28日 21:03
    • 5 いつもお世話になっております!

      とても興味深く拝読しました。
      わたくしの恩師はシカゴ大学で経済学の学位を
      取得した人ですので、わたくしは弟子として
      間接的に<シカゴ学派>の経済学を学びましたが
      ほんの初期にフリードマンが提唱した<理論>と
      いうよりも、<思想>と、今、問題のブラック・ショールズの<まやかし偏微分方程式>とは様相が違う気がします。そして、ボスさんの仰せのように
      『出たとこ勝負』が正しいとわたくしも思います。
      となると、<まやかし偏微分方程式>モデルなんぞは
      理論でもなんでもないと思いますね。
      こういうことでしょう。

      Who can predict what's going to happen?


    • 9. 真名
    • 2008年10月29日 10:01
    • マイロン・ショールズは、単に、デリバティブ取引に広く使用可能な計算式を基礎づけたというだけのことで、
      金融取引実務家には重要なんでしょうが、
      一般的に経済学としては考慮の必要がありません。

      ましてポートフォリオ理論など考慮する必要がない。どうでもいい。我々は金融取引実務家ではないし、ニセ予言者でもない。
      (数学そのものとしては、ごく初歩的なものです)

      恐慌については、19世紀のマルクスのほうがまだマシ。
    • 10. 真名
    • 2008年10月29日 10:34
    • 投稿が途中で切れました。

      今回の市場混乱と不況は、マルクス的な説明でかなり間に合う。

      混乱の発端となったファニーメイ、フレディマックのシステムの明らかな詐欺性は、数年前から指摘されている。
      日本でも、某掲示板を見れば、「詐欺性と来るべき破綻の原因」をきちんと指摘した投稿が2003年に幾つも出されています。

      「近代経済システム」の経済現象は、普通の理性を働かせて考えていけば、大枠は予測できるものだということだと思う。
      もちろん大枠しか予測できない。
      現実の相場を予測するのはニセ予言者でしょうが。
    • 11. うどん
    • 2008年10月30日 18:53
    • ブラックショールズ式はいかさまではないですよね。
      BS式は、市場がランダムと仮定は、していますが、博打で言えば、親も、子も誰も彼も「今、市場は、”ランダムで無い状態”だ!」とは、分かりませんから。
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