歴史教育を考える―日本人は歴史を取り戻せるか (PHP新書)歴史教育を考える―日本人は歴史を取り戻せるか (PHP新書)
著者:坂本 多加雄
販売元:PHP研究所
発売日:1998-02
おすすめ度:5.0
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人は特別な思想を注入されない限りは、自分の生まれた故郷や自分の生まれた国を自然に愛するものである」田母神俊雄『日本は侵略国家であったのか』より

 田母神氏の上記論文は、11月3日の当ブログ(編集注:コメント欄もぜひ一読を)に、また、『WiLL』2009年1月号や『正論』平成21年1月号にも全文が掲載されたので、多くの人々に読まれたことと思う(まだ読んでいないという方は、是非、冷静に全文を読んで頂きたい)。

 その内容についての賛否は、当ブログのコメント欄や各新聞・雑誌等の投書欄にも多数寄せられており、国民の間で、今後も活発な議論がやりとりされることを期待したい。

 政治家・官僚・マスコミの中には、この田母神論文の内容に関する活発な議論のやりとりが、一過性のものであってほしい、と願う者もいると思うが、本来、「歴史認識」は、政治や行政が強制するものではないし、まして、マスコミが「ある方向にもっていこう」として扇動することがあってはならない。
特にテレビの司会者やコメンテーターの中には、論文の中身をよく吟味せずに初めから悪意丸出しのいわゆる「ためにする」議論や、ただヒステリックなだけの暴言が見受けられたが、このようなことは厳に慎むべきである。

 あくまでも、史実の検証の積み重ねが国民の前に提示されることが重要であり、我々は、真摯にそれらを冷静に吟味していくことが大切であろう。
 田母神論文の内容、特に「史実」に関する具体的な分析は、今のところ、中西輝政「田母神論文の歴史的意義」(『WiLL』2009年1月号)が分かりやすい。この中で中西氏は、『週刊新潮』に載った秦郁彦氏(歴史学者)のコメントに対する史的批判を展開されているので、今後、もし秦氏から反論がなされるならば、それも併せて読んで頂きたい。

 それから、田母神氏とは全く異なる歴史認識から首相(当時、小泉氏)を批判した防大校長がいまだに更迭されていない事実を取り上げた濱口和久「OBが直言!防衛大を蝕む五百旗頭イズムの大罪」(『正論』平成21年1月号)も是非、読んで頂きたい。大手のマスコミにほとんど取り上げられていないこの問題について、国民の間で、もっと活発な議論がやりとりされることを切に願うものである。

 さて、前置きが長くなってしまったが、冒頭の田母神氏の指摘に戻ろう。今回のテーマとしたいのは、「愛国心」である。

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人は特別な思想を注入されない限りは、自分の生まれた故郷や自分の生まれた国を自然に愛するものである 2008年12月17日