遠藤顧問の歴史だよ!  
十五回目 「日出づる処」の外交
by 遠藤顧問



古代史のおもしろさ


専門家には怒られるかも知れないが、古代史は、とにかく、おもしろい。
他の研究分野に比べて、史料は、ほとんど研究し尽くされた感があるのに、内外の記録の内容が合わなかったり、字が欠けていたりするものも多いので、「史実として断定できない」事柄が幾つもある。
有名な「邪馬台国」に関しても、史料に出てくる漢字の意味を選択したり、読み方を変えてみたり、距離や方角を自分なりに推定することで、史実に迫っていく。なかなか「断定できない」ので、そこには「ロマン」や「ドラマ」が介在する余地が十分にある。したがって、古代史は昔から作家(推理小説家、SF作家を含む)も参入しやすい分野である。・・・・・・・・・・・

小見出し

古代史のおもしろさ

東野治之氏の指摘

冊封と朝貢

伝統的世界観から逸脱する日本

「皇帝の使者」に対する態度

二つの顔をもつ日本

再び「礼を争う」危機

唐からみた日本

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・・・・・・・・・・・・・ だが、史実としては、当時の日本は文化面において、わずか50年足らずで高度な唐風化を達成している。これは、幕末の開国から明治の文明開化までの劇的な変化と、ほぼ同様の速さで行われたのであった。この点について東野氏は、以下のように述べている。

「これが千年以上前の出来事だったことを考えれば、明治の西欧化より、はるかに急速だったといっても言いすぎではないだろう」

 古代における「日出づる処」の外交は、極めてユニークな「内外の使い分け」を行っていた。気位の高い日本人が先進国に赴き、何かで“屈辱感”を味わうことは、現代にも通ずるものがあるが、我々の先人たちは、結果的には、スピーディに先進文化を吸収して新たな時代に対応していたのである。それも、従来の自己のスタイルを貫きながら・・・・・・・・・・・・・・(本文より)

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 今回扱ったテキスト


遣唐使船―東アジアのなかで (朝日選書)遣唐使船―東アジアのなかで (朝日選書)
著者:東野 治之
販売元:朝日新聞社
発売日:1999-09
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遣唐使 (岩波新書)遣唐使 (岩波新書)
著者:東野 治之
販売元:岩波書店
発売日:2007-11
おすすめ度:4.0
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遣唐使と正倉院
著者:東野 治之
販売元:岩波書店
発売日:1992-07
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東アジア国際政治史東アジア国際政治史
販売元:名古屋大学出版会
発売日:2007-06-08
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日本書紀〈上〉 (講談社学術文庫)日本書紀〈上〉 (講談社学術文庫)
販売元:講談社
発売日:1988-06
おすすめ度:4.5
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日本書紀〈下〉 (講談社学術文庫)日本書紀〈下〉 (講談社学術文庫)
著者:宇治谷 孟
販売元:講談社
発売日:1988-08
おすすめ度:5.0
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最後の遣唐使 (講談社学術文庫)最後の遣唐使 (講談社学術文庫)
著者:佐伯 有清
販売元:講談社
発売日:2007-11-08
おすすめ度:4.5
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「日出づる処」の外交 2009年4月7日


以上