COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 07月号 [雑誌]COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 07月号 [雑誌]
販売元:講談社
発売日:2009-06-10
おすすめ度:5.0
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 今月発売の『クーリエ・ジャポン』がおもしろい!
 メディア関係者、ネット関係者にとっては、保存版かも?

活字メディアの未来はどうなる?
サヨナラ、新聞(ジャーナリズム)

「狄景垢里覆だ府〞と狎府のない新聞〞のどちらかを選べと言われたら、
私は迷わず後者を選ぶだろう」とは、米国独立の立て役者トマス・ジェファーソンの言。
彼が生きた民主主義の揺籃期から2世紀、現代のアメリカでは、急成長するインターネットに読者と広告収益を奪われ、新聞業界は瀕死の状態にある。ウェブという新しいメディア空間で、猝閏膽腟舛糧峺〞としてのジャーナリズムは生き残れるのか? ニュース・メディアの大動乱期は始まったばかりだが、狄景垢里覆だ府〞の足音が聞こえてくるようだ……。

■オンライン・メディアの隆盛と新聞の死がもたらすもの
■スクープ連発で大躍進したメディア「ポリティコ」のジャーナリズム手法

町山智浩 特別寄稿
右か左か? 大統領選の鍵をも握る米国オンライン・メディア攻防史
メディア動乱期にあってますます影響力を持つ保守&リベラルのニュース・サイトから、破格の急成長を遂げたラジオ局まで……。気鋭の在米コラムニストが体感レポート。

OPINION 1
ネットの「オレ的ニュース」が不寛容なアメリカ人を生む

OPINION 2
グーグルよ、新聞記事の引用はフェアによろしく
広告事業で新聞社の「味方」になったヤフー

EUROPE
こんな時代に最高益! 独・新聞社の新しいビジネスモデル

ASIA NATIONS
ネットがいくら普及してもアジアの人は新聞がお好き

CHINA
中国世論を操る「ネットテロリスト」という職業

■凋落する新聞を尻目に拡大戦略を取る通信社のビジネスモデル
■通信社 vs. グーグル! ユーザーを巻き込む直接対決が間近?
■「大手新聞社は我々に学べ!」米国で狠亙紙〞が躍進中
■危機こそ変革のチャンス! 次世代の新聞の形とは?

 以上が目次と概要だが、注目の内容を少しピックアップしてみる。
 なお、より現実的というか、生臭すぎる、現場のレポート・笑 は、これです・・・
 あわせて読んでみてください。

参考:「くる天」の課金システムの優位性 2009年06月21日




 

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 07月号 [雑誌]COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 07月号 [雑誌]
販売元:講談社
発売日:2009-06-10
おすすめ度:5.0
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 より引用・・・・・・・・・・・。

『クーリエ・ジャポン』の特集のトップは、
ポ−ル・スター=プリンストン大学教授の米オピニオン誌『ニュー・リパブリック』への寄稿。


 新聞業界は近年、インターネットの発展、広告収入の下落、購読者数の長期的減少によってその存立が危ぶまれてきたが、そこに今回の不況が襲って、いまや崩壊寸前に追い込まれている。昨年末時点で新聞業界の広告収入は3年前と比べて25%減少し、さらに09年に17%、10年に7.5%減る見通しである。各新聞社は編集者や記者の削減、ページ数や取り扱うニュースの幅の削減、特集記事の廃止などで対応しているが、それでも間に合いそうにない。

ロサンゼルス・タイムズ紙は、人員削減で記者数を半減させた。
同誌の親会社でシカゴ・トリビューン紙も傘下に持つトリビューン社は、昨年12月破産法適用を申請した。
サクラメント・ビー紙やマイアミ・ヘラルド紙など全米30紙を傘下に置くマクラッチー社も、この1年間で従業員を4分の1解雇した。
ニュージャージー州最大の日刊紙スター・レジャー紙は昨年10月、編集局の人員の45%を早期退職させた。
あのニューヨーク・タイムズ紙でさえ、手元資金が細り、信用格付けが引き下げられた。
新聞社の株価はこの1年間に平均で80%以上、下落した。

 

特に削減の影響が著しいのは、海外ニュース部門と政治部門。


02年〜06年の間に米国の全新聞社の海外特派員の数は30%減少した。
この3年間に全米の新聞の3分の2が国際ニュースの扱いを減らした。
フィラデルフィア・インクワイラー、ボルティモア・サン、ボストン・グローブのいずれも名門3紙は、ここ3年間ですべての海外支局を閉鎖した。
トリビューン社は、傘下のロサンゼルス・タイムズ紙、シカゴ・トリビューン紙などのワシントン支局を1つに統合し、支局員を3分の1にした。
コックス・ニュースペーパーズ社は、傘下のアトランタ・ジャーナル紙など17社の記者30人がいた共同のワシントン支局を今年4月に閉鎖した。
ニュージャージー州のスター・レジャー紙は、州都トレントンに置いた13人の記者を4人に減らした。
同州で新聞6紙を発行するガネット社は、州行政担当の記者を6人から2人にした。

 さらに科学欄、文化欄、書評欄も削られる中で、各紙が少しも削っていないのは地域の出来事・情報を伝える地域欄である。この動きはハイパー・ローカリズムと呼ばれるが、街ネタしか提供しない新聞は早晩、国際ニュースや文化情報に関心を持つ比較的富裕な読者層や、その層を相手にしたい広告主から見放され、新聞のフリーペーパー化が起きるだろう。


 こうした中で、全部または一部をネットに移行する新聞も多い。


クリスチャン・サイエンス・モニター紙は、紙印刷は週刊とし、毎日のニュースはネットだけにした。
デトロイトの日刊紙2紙は、宅配を木・金・日曜だけにし、他の日はオンライン版とスタンド用のスリム版を販売している。
ニューヨーク・タイムズ紙も、週末だけの宅配購読の勧誘に力を入れている。


投資資金や広告収入で維持できている独立系ニュースサイトの例

ポリティコ


 銀行業で資産を築いた資産家の御曹司で新興メディア王としても頭角を現しているロバート・アルブリットンがベンチャー企業として創業した。編集の中心は元ワシントン・ポストのベテラン記者2人で、ワシントンの政治の動きについてのニュースや著名ブロガーのコメントをネットと紙媒体で繰り出していく政治専門サイトとして、オバマ選挙を通じて急伸した。
 08年9月のユニーク・ユーザー数は460万に達したが、選挙後はだいぶ落ちている。しかし創業者は今年中にも黒字化すると見通している。今は紙媒体の広告料が主な収入だが、今後ウェブ広告を増やしていくという。

ハフィントン・ポスト

 もう1つ、オバマ選挙を通じて成功を収めた政治中心のブログサイト。05年にギリシャ系女性ジャーナリストのアリアーナ・ハフィントンと元AOL役員のケネス・レーラーが立ち上げ、徹底したブッシュ政権批判と独自スクープの連発で月450万以上のユニーク・ユーザーを集めるようになった。ベンチャー投資家の資金が推進力になっている。

ドラッジ・レポート

 30歳までコンビニでバイトをしていた高卒ニートのマット・ドラッジが、父親に買って貰ったパソコンで98年に始めた個人サイトで、こちらは共和党支持の保守派。クリントン大統領のモニカ事件をタレコミでスクープしたり、CBSテレビの大ベテラン=ダン・ラザーが番組で暴露したブッシュの徴兵逃れの証拠文書を“偽造”だと指摘してネットで包囲網を形成、ダンを降板に追い込んだことで有名になった。ユニーク・ユーザー数は200万。


 以上