これは、ITベタの現役記者が、「ウィニーは日本が世界に誇るソフトである」という理解のもとに、いかに安全かつ、適切にウィニーを積極的に導入するかにいたった備忘録である。

 前段階は、長いが、まずウィニー対策を読んで欲しい。

 で、整理すると、ウィニーと、ウィニーにおける著作権の侵害問題、ウィニーにおける情報流出の問題は、厳密に区別しなくてはならないということだ。

1)ウィニーは優れたソフトである。とくにその匿名性。共有性
2)著作権をめぐる問題は、ウィニー使用者の問題であり、ソフトそのものの責任ではない。
3)情報の流出問題は、ウィニーそのものの責任でなく、ウィルスの問題である。

 とITベタの現役記者は理解した。
 そこで、活用すると、ボスが命じた。

 そこで、本稿にはいるのだが、オレはずるいから、2)の問題に関しては、現段階でパスさせてもらう。あとで論ずるかもしれないが、ボスは「記者風情が安易に、論を論ずるな・・・。安易な評論家になるな!」といつも戒める。
「だいたい、記者とかジャーナリストなんて、そこそこの大学を出ていてインテリの気分でいるが、やっていることは『朝駆けに夜討ち』で『源資料のパクリに、下手するとねつ造』だから、えらそーに、ノーガキ垂れるな!」というわけだ。これは、何も西澤孝さんのことをいっているのではない。ガキの頃に、一度は尊敬したことのある本多勝一さんをみていると、よーくわかり、オレは、オレなりに納得している。もちろんこれに関しては、反論があってもオレは、聞き耳はもっているが・・・。さらに、単純に右とか左とかで差別したり、峻別はしない。ま、こちらの都合で区別はするけど。それぐらいは、オレの勝手だから許して欲しい。

 

 問題は、1)と3)について、実際に運用してみた経験からかいていみる。

 ウィニーは悪くない。悪いのは、ウィルスだ。

 これはだいたいの、了解をもらえるとおもう。ここで、あかんといって、逮捕しちゃう人は、ここから先は読まなくてもいい。これがオレなりの区別だ。趣味の問題だから、突っ込まれてもこまる。
 では、そのウィルスとどう対応するか・・・。

 当たり前すぎてもうしわけないが、ノートンでも、マカフィーでもいいから、ウィルス感知ソフトをいれればいい。そして、頻繁に更新すればいい。この辺は、ある意味で、同士というよりは、ある種の一定の趣味の範囲における共謀関係にあり、うちもいつもITに関してお世話になっているてっくさん、あたりに詳細はきいてほしい。

 そこで、うちはウィニー専用のPCを立ち上げた。なぜ、専用にしたかというと、ウィルスに犯されて、うちの重要機密文書や、取材メモが流出してはこまるからだ。(ま、それはぐれいは、うちのボスも理解している)

 そこで、ウィニーを立ち上げた。(専用PCで)
 ウィルス削除、感知ソフトもいれた。

 幸いにも、ボスの事務所は、かなり初期の段階から、光がはいっているから、辻野記者が3万円で組み立てたウィニー専用PCも、ぶんぶんいいながらも(ぶんぶんというのは、いわゆるノイズで、寄せ集めのパーツでつくったから、雑音ぐらいはする)、ばしばし、活動する。

 主にうちが、どの手の情報を、ウィニーをつかって集めようとしたかについては、重要な業務機密だからいえないが、いわゆるエロAVだけでないということは、このブログに誓っていえる。

 そうしたら、うるさいのだ!ぴーぴー音が鳴る。PC本体のノイズでなくて、ガジガジに設定した、ウィルス対策ソフトが、たえず警告オンを発する。ま、つねに、画面に、赤いピコピコがでるとおもえばいいだろう。

 ほほう、ウィルスだらけなのだ。

 しかし、それをみた、ボスが突然いった。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

 なるほど、ウィルスのひとつやふたつにびびってていたんでは、肝心の情報がはいらない。そのために、専用PCにしたのではないか。

 だいたい、取材というのは、

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」

 なのだ。この辺は、朝日新聞とか、NHKとかのエリート記者にはわからん。ま、そのまま、虎穴にはいったまま、でてこれないこともあるが、うちの事務所に関していうと、普段、何もしていないボスはそういうときだけは頼りになる。ま、だから、ボスなのだが。

「ロープぐらい投げてやる。あとは自力ではいあがってこい」

 というわけだ。だから、身内だけでなく、てっくさんとか、真名さんとかが、虎穴にはいってしまったら(ま、みなさんうちよりも賢いから、そんなことないとおもうが)、「ロープだけは絶対になげる」というのが、うちのアイデンティティなのだ。これは、思想も趣味も、立場も関係ない。あえていえば、条件反射なのだ。条件反射だから、理論的なうらづけはない。ロープが太いか、細いか?も、このさいだから、追求しないでね。

 かくして、「ウィルスのひとつやふたつ、どうしたもんだ!」ということで、
 IT音痴の現役記者が、ウィニー専用のPCを稼働させた。
 つまり、ウィルス対応ソフトを、はずしたのだ。(よいこのみなさんは、絶対に真似しないように)

 (後、続く・・・・・とおもう多分)