「よし、今日は、吉野家に牛丼を食いにいくぞ!」
突然、ボスが号令をかけた。
3月にはいって、牛丼大手の、吉野家が、これまで限定していた、米国産輸入肉をつかった牛丼の販売を、深夜0時まで延長することになった。
それを、記念してか、というと、そうではない。
やはり、アメリカさんはやってくれたのだ。
「米国産ソーセージ牛肉が混入の疑いで輸入停止」(3月3日)
だからだ。
もっともこれは、以前のような「輸入全面停止」ではない。
日米で取り決めた輸入条件違反の疑いがあるとして、出荷した米タイソン社レキシントン工場(ネブラスカ州)からの牛肉輸入を一時停止した。
というだけの話だけど。
だが、ボスは続ける。
「だから、アメリカさんはいい加減なんだよ。もっともこのいい加減さが、アメリカ帝国主義の力の源泉でもある。あ、これは、レーニンの帝国主義論にもかいていない。これは、オレのオリジナルだ!」
と自慢する。
「ま、帝国主義の覇権の狭間で呻吟する日本国政府としては、いろいろな事情があって米国産牛肉輸入しなくてはならないのだが、この帝国主義における覇権争いについては・・・・(ここ長いので削除・・・・・略・・・・・・)。
だから、『絶対に安全です』なんて、こそくなマネをしないで、煙草とおなじで、『米国産牛肉は、あなたとあなたの家族にとって、BSEを引き起こす病原体が含まれている可能性があります』と堂々と断り書きをいれればいい」
と続ける。
それで、うちの事務所から近い、吉野家にいって、ボスが注文した。
「BSE大盛り。ビール一本」
これは、営業妨害にならないか?
しかし、店員さんというか、支配人さんがでてきて、ニコニコと笑顔うかべて、
「BSE抜き大盛り」と切り返してくれた。
心配いりません。ここの支配人さんは、以前からのうちのブログの愛読者で、うちのBSE関係の記事を熱心によんでくれて、さまざまな指摘をしてくれた人である。
過去記事参考:
【政治】今秋、アメリカから狂牛病・BSEの肉がやってくる 2005年06月07日
【政治】速報!衆議院農水委員会米国BSE調査団レポート 2005年07月01日
真っ黒な調査報告書 これでも米国産牛肉輸入解禁か? 2006年05月26日
BSE黒塗り報告書・米国における日本向け牛肉輸出認定施設等の査察及び調査結果報告書 全文公開 2006年06月15日
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さて、今回の「米国産ソーセージ牛肉が混入の疑いで輸入停止」だけど、どのように発覚して、どのように報道されたか、ちょっと手順をおって書いてみようとおもう。
あと、この件に関して、3月7日付けで、国会の関係者に配布した資料もあるので、それはそれで原文のまま、別館資料室に収納してみた。
別館資料室:
米国産牛肉輸入について 全文公開 2007年03月09日
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プレスリリース
平成19年2月16日
厚生労働省
農林水産省
米国産牛肉の混載事例について
2月5日、倉庫業者から動物検疫所川崎分室に対して、横浜港に到着した貨物の中に、米国農務省発行の衛生証明書に記載されていない牛肉(ばら肉2箱)が含まれていた旨、報告があった。
(注)貨物の概要
出荷施設:タイソン社 レキシントン工場(ネブラスカ州)
品目:冷凍牛肉
数重量:473箱、約9トン
動物検疫所川崎分室において、一旦、当該貨物の輸入手続を保留し、輸入者に対して確認するよう指示した結果、当該牛肉は20か月齢以下と証明できる牛由来ではない可能性があるとの報告があった。このため、同時に到着した他の貨物について、14日までに全箱を開梱し現物検査を行ったところ、特定危険部位の混入等の問題は発見されなかった。
厚生労働省及び農林水産省は、当該事例について、米国側に調査を要請したところ、本日、誤って日本向け貨物とともに出荷されたものであり、詳細については、現在、調査中であるとの報告があった。
このため、米国側による詳細な調査結果の報告を受けるまで、当面、当該出荷施設からの輸入手続を保留することとした。
【問い合わせ先】
厚生労働省医薬食品局 食品安全部監視安全課
担当:森田
代表:03-5253-1111(内線2455)
直通:03-3595-2337
農林水産省消費・安全局 動物衛生課
担当:山口
代表:03-3502-8111(内線3202)
直通:03-3502-0767
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これは政府発表ですね。
これを、うけてマスコミは、こう報道したわけです。
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証明書なし米産牛 誤って日本へ輸出…横浜到着
厚生労働省と農林水産省は16日、横浜港に今月1日到着した米国産牛肉に対日輸出条件の「生後20か月以下」を確認する米国政府発行の証明書が添付されていないバラ肉(43キロ・グラム)が見つかったと発表した。米国政府は16日、「日本向けでない牛肉を誤って出荷した」と日本政府に報告した。両省では、日米で取り決めた輸入条件違反の疑いがあるとして、出荷した米タイソン社レキシントン工場(ネブラスカ州)からの牛肉輸入を一時停止した。
農水省は、バラ肉は、BSE(牛海綿状脳症)を引き起こす病原体が含まれる「特定危険部位」にはあたらないとしている。ただ、問題の牛肉が「生後20か月超」であれば、輸入条件違反となるため、日本政府は同工場からの牛肉輸入を一定期間停止することになる。
これに関連し、安倍首相は16日昼、首相官邸で記者団に「食の安全は極めて重要だから、食の安全を確保する措置を取るよう指示した」と述べた。その上で、「かつて(輸入を)全面停止した時とは違う」と述べた。
(2007年2月16日 読売新聞)
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プレスリリース
平成19年3月2日
厚生労働省
農林水産省
米国産牛肉入りソーセージの誤積載が疑われる事例について
2月22日、動物検疫所神戸支所から神戸港に到着した米国産七面鳥肉、豚肉、豚肉ソーセージ等の貨物(1,108箱:約16トン)の中に、包装フィルムの原料ラベルに「牛肉」と記載されているソーセージ(2品目、2箱)が含まれていることを現物検査により確認したとの報告があった。
貨物の概要
[1] 輸出業者:ジョバーズ・ミート・パッキング社
[2] 原料ラベルに「牛肉」の記載があった品目:
(ア) ボローニャソーセージ・オールミート(No Beef)
製造施設:ファームランド・フーズ・カーランド支社
数重量:83箱、376kg
(イ) ポーク・ジェノア・サラミ
製造施設:ファームランド・フーズ社
数重量:105箱、905kg
[3] その他の貨物:
七面鳥、豚ハム等15品目、920箱、約15トン
現在、米国からの牛肉加工品の輸入は認められておらず、また、この2品目は、米国農務省発行の衛生証明書の記載内容と異なることから、動物検疫所神戸支所において、一旦、当該貨物の輸入手続を保留するとともに、農林水産省から米国政府に調査を要請した。
農林水産省動物検疫所において、当該事例について、3月1日までに全箱の開梱検査を実施したところ、当該2品目(188箱)については全て同じラベルであること、それ以外の品目の原料ラベルには、牛肉の記載はないことが確認された。
また、本日、米国政府からは、鋭意調査を行っているところである旨の連絡があった。
こうした状況を踏まえ、米国側による詳細な調査結果の報告を受けるまで、当面、当該貨物の輸出業者からの輸入手続を保留することとした。
【問い合わせ先】
厚生労働省医薬食品局a
食品安全部監視安全課
担当:森田
代表:03-5253-1111(内線2455)
直通:03-3595-2337
農林水産省消費・安全局
動物衛生課
担当:山口
代表:03-3502-8111(内線3202)
直通:03-3502-0767
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これも政府発表ですね。
これを、うけてマスコミは、こう報道したわけです。
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米国産ソーセージ、牛肉が混入の疑いで輸入停止厚生労働省と農林水産省は2日、神戸港に到着した米国産ソーセージ(1108箱、約16トン)の中に、米国産牛肉を原料に用いた疑いがある製品(188箱、1281キロ・グラム)が混入していたと発表した。
米国産牛肉は、BSE(牛海綿状脳症)の発生を受け、生肉の輸入は条件付きで再開されたのに対し、加工品としての輸入は今も認められていない。両省は、出荷した米業者からの輸入を当面停止した。
問題のソーセージは、米ジョバーズ・ミート・パッキング社(カリフォルニア州)から2月20日に到着した。米国政府が発行した輸出証明書では、鶏肉や豚肉など牛肉以外の肉を使用した製品と、豚肉を材料にした製品とされていた。しかし、製品の包装フィルムに張られた原料ラベルにはいずれも「牛肉」と表示されていた。農水省によると、輸出証明を受けていない製品を誤って積み出したか、原料ラベルの印刷ミスなどの可能性があるという。今後、ソーセージの成分分析も進める。
(2007年3月3日 読売新聞)
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さて、問題は、政府の話でない。
我々の話だ。
米国がいい加減なのはわかる。
うちのボスのように、牛丼家いって、
「BSE大盛り、つゆだく」
と、一般の常識ある人々はなかなかマネできないでしょう。
それは、ましてマネしてはいけません。
『米国産牛肉は、あなたとあなたの家族にとって、BSEを引き起こす病原体が含まれている可能性があります』
という断り書きをいれることが、できない厚生労働省や農林水産省の事情は、ある程度理解するとにしましょう。
そこで以下の記事だ。(読売新聞さんお世話になります。うちは、ちと事情があって、朝日新聞と、毎日新聞の記事は引用、転載しにくいのですよ。だから、許してね。あ!産経新聞さん、また、今度、引用、転載させていただきます)
輸入再開から半年、米産牛 低調
消費者、スーパーなお慎重姿勢
政府が米国産牛肉の輸入再開を決定してから27日で半年を迎える。米国産牛肉を販売するスーパーはまだ一部にとどまっており、BSE(牛海綿状脳症)感染の可能性について、流通業界や消費者の十分な信頼を得るには至っていないようだ。米政府は日本政府に対し、対日輸出条件の緩和を求めているが、圧力の強化が消費の拡大に結びつくかどうかは不透明な情勢だ。(向野晋、西沢隆之)■「牛丼」時間制限■
大手牛丼チェーンの吉野家ディー・アンド・シーは昨年12月1日から、米国産牛肉を使った牛丼の販売を再開した。
輸入制限が厳しく、米国産牛肉の調達量は、輸入停止前の月2500トンに比べ半分以下の約1000トンにとどまる。店頭でも、午前11時から午後3時など時間を制限して販売せざるを得ない状況が続いている。
米国産牛肉の輸入は全体的に低調だ。農林水産省によると、輸入解禁決定後、日本に第1便が届いた8月7日以降、今月19日までの米国産牛肉の輸入量は8540トン。月別では、昨年10月以降、2000トン前後で推移している。米国で初めてBSE感染牛が確認され、日本が輸入を停止した2003年12月以前の月2万トン台に比べ、1割程度の水準だ。
■大手3社扱わず■
牛肉が出回らない理由の一つは、消費者と接するスーパーなど小売企業が、慎重姿勢を崩していないことがある。
イトーヨーカ堂、イオン、ダイエーの大手3社は、今も米国産牛肉を店頭に置いていない。食品スーパーのマルエツは昨年11月下旬から一部店舗で、販売を再開したが、生育履歴が判明している牛肉に限っている。
牛丼チェーン「松屋」を展開する松屋フーズは今月11日から、米国産牛肉の使用を一部店舗で再開した。牛焼肉定食などに限定しており、牛丼への利用は「消費者の動向をみて慎重に判断する」という。
全国消費者団体連絡会の神田敏子事務局長は「輸出してはいけない部位が輸出されるなど、(アメリカ企業の)輸出管理のずさんさが目立ち、消費者に信頼されるに至っていない」と指摘する。豪州産牛肉や豚肉に移った消費者が、なかなか戻らないのが現状だ。
■米国の圧力■
一方、米国は早くも対日輸出条件の緩和を要求し始めた。今月10、11の両日、訪米した松岡農相に対し、米通商代表部(USTR)のスーザン・シュワブ代表とマイク・ジョハンズ米農務長官は、「条件の緩和に向けた協議を始めたい」と、公式に申し入れた。
国際獣疫事務局(OIE)は「月齢30か月以下は安全」としているのに対し、日米で取り決めた対日輸出条件は「月齢20か月以下」で、より厳格だ。米政府は、対日輸出拡大を目指して「30か月以下」への緩和を求めている。
松岡農相は「まず、消費者の理解が得られることが大事」と、現段階では協議に応じられないとの考えを示したが、その後も米政府が松岡農相に書簡で条件緩和を求めるなど、圧力が高まっている。条件の緩和には、科学的な評価機関である食品安全委員会の判断が必要となる。条件緩和についての安易な協議入りは消費者の反発を招きかねず、日本側は慎重な対応を迫られそうだ。
(2007年1月26日 読売新聞)
以上
この稿:北岡隆志
