「こういう時にいらんことしないでくださいね」
というのは、ボスとは長年の知り合いの政府関係者。
ま、先日、昼飯ごちそうになった人。
防衛利権問題で守屋氏前防衛事務次官の証人喚問、給油活動を継続するための新テロ対策特別措置法案、厚生労働省のC型肝炎問題、ちょっとサブぽくなっているけど福田総理ご本人の政治資金問題・・・。
どれもこれも、ひとつタガがはずれると、解散・総選挙もありうるし、福田内閣の崩壊もありうる。
もっとも、お相撲さんの話やら、ボクシングの話、偽装食品の話、初音ミクの話などが世間をさわがせていて「福田政権にとって、世間の注目がそちらにいくのはいい傾向」(現職閣僚)という見方もある。ま、国民をなめた見方だ。うちのようなろくでもないところは、なめてもらってもいいが、「国民をなめてはいかん」(遠藤顧問談)「そうだなめるだけではダメだ。ちゃんとくわえないといけない」(?談)
で、あるからしてうちらのようなろくでもない雑誌記者にさえ、「こういうときにいらんことしないでくださいね」と半分本気、半分冗談で牽制球をなげてくる。
「なるほど、これはいらんことしろ!と善意に解釈しなくてはいけない。日本国のためだからな」(ボス談)と天の邪鬼が出現する。
雑誌業界というのは、原稿の入稿と、発売までにタイムラグがあって、こういうときに一生懸命「いらんことしよう」と、各雑誌の編集長ははりきるのだけど、そうは問屋がおろしてくれない。結構、このタイムラグというのは重いのだ。そこで、ネットとかブログがあるのだけど、すでに一部で騒がれているように、相手だってそりゃ考えるから「ネットのイエローペーパー化はどこかで歯止めをかけなくてはならない」(某内閣総理大臣経験者)といいだす。ネットがクオリティーペーパーや、パワーペーパーでないとおもっているんだから、放っておいてほしいのだけど、逆にいうと「一番、いらんことをしやすい」のがネットかもしれない。
というわけで、この後に、辻野記者の「解散総選挙 12月4日公示、12月16日投開票日」とか、ABC記者さんの「米国の年次改革要望書を拝聴」というエントリーをいれるのですが、その前に、ちょっと気になるのが、給油問題。
2007年10月10日に米国防総省が「2003年2月25日の日本による米国補給艦ペコスへの給油について」と正式の見解をだしているのでちょっと見てほしい。
2003年2月25日の日本による米国補給艦ペコスへの給油について
そもそも、この問題は、米軍関係のホームページが公開した内容に端を発する。それに対して、「20万ガロンでなくて、80万ガロンだった。防衛庁(当時)の事務方のミス」と政府は言い訳したのだけど、なんかドタバタしている。
全部とはいえないけれど、情報公開に関しては、米国の方が、圧倒的にすすんでいる。もちろんそこには、情報公開という大義名分のなかで、米国民や関係国に納得してもらうし、場合によっては説得するという機能ももっていると思うのだけどそれは今度また別で。
それに対して、日本はどうも、奥歯に物がはさまってしまうのだ。
日米関係というのは、ずっと本音と建前がまかりとおってきて、ハマコーさん風に言うと、「非核三原則?そんなのとんでもない。日本国にある米軍基地や主力艦船に核兵器がないはずはない。核兵器のない米軍基地など張り子の虎。そんなことだったらとっくに日本はソビエトに占領されている」となるのだけど、さすがのハマコーさんも厳密にはそこまではいっていないので、ハマコーさんを責めたりしないように。ハマコーさん風です。
そこで、河野一郎さんの息子の河野太郎さんなどが、「いままではそれですんだかもしれない。しかし、これからはそうはいかない」というわけで、確かにネットがこれだけ発達すると、情報はどこからでも取ることができるし、その情報を検証することもできる。これが、これまでの本音と建前の関係だとしたら、これからは、本音と本音の関係にするとして、となると政治家の責任はもちろん、マスコミの責任も非常に重くなるわけです。いや、もっというなら国民の責任が本当におもくなるわけですね。
「この重さに耐えることができるか・・・」(ボス談)
「この政治的な重さというか、重量を、果たして実感できるか。これは消費税が10%になるという経済的な負担よりも、さらに重たい」(遠藤顧問談)
「うん?ところでその重量だが、何キロぐらいか?」( ボス談)
「・・・・・・・・そ・・・・だな。銀座のネーちゃん3人分ぐらいか?」(遠藤顧問談)
「3人分として、40キロかける3だから、120キロ。おじさんのオレにはもちきれない」(ボス談)
「ま、おれもせいぜい、2人分だから80キロか。松ちゃんが、一人分の40キロ。ふたりでなんとか120キロはだっこできる」(遠藤顧問談)
「すでにおじさんになった俺たちはどうでもいいとして、これからの若い人は一人で、この120キロをささえなくてはならないわけだ。そか、うちの息子に勉強はどうでもいいから体力つけておけと、もう一度いわないといけない」(ボス談)
「それはいいことだ。ということで、おじさん達は、3人分の銀座のオネーチャンの重みを、身銭を切って実感しにいこう」(遠藤顧問談)
「それも、お国のためだ!」
「そう、お国のために!」
と、いつものように、2人でいそいそ、銀座村にむかったのでした。
以上