防衛族とか、国防族といわれる議員がいる。
 今回、話題になっている額賀福志郎さんとか、久間章生さん、「カラオケ騒動や、北朝鮮でピンクトラップにひっかかったのでないか?」との疑惑をネット潜水艦さんに指摘された石破茂さん

 自民党だけでなくて、民主党にも公明党にも、共産党にもいる。ま、共産党さんの場合は、防衛族とか国防族というよりも、国防とか米軍を研究しているエキスパートといったほうがいいかもしれないから、厳密には族とはいわない。実はここはすごい。防衛省や米軍、それこそ秋山直紀さんだって、一目置かざるえないエキスパートがいる。資料もたくさんある。だれと誰がそうかと書くと、みんなそこに取材にいくので、そうするとオレの数少ない取材先が枯渇するおそれがあるので書かない。

 しかし、考えようによっては、国家にとって最重要課題というのは「戦争するかしないか」の最終決断だ。戦争するとなったら「勝たなくてはならない」。負けるとまた「ギブミーチョコレート」となってしまうから呑気なことはいってられない。戦争はしたくないから、平和が一番いいとおもうのはみんなそうだが、この戦争というのは相手があってのものだから、ひとりで「平和が一番」と叫んでも相手がかならずしもその考えに同調してくれないことがあるからこまるわけだ。

 さーっと、過去の歴史をみると、一見、平和になったように見えたときに、実は戦争がおきている。平和ボケという言い方もある。人類は懲りない面々という言い方もある。そういうわけで、我が国日本だけでなくて、世界は、残念ながら戦争の繰り返しによって、その歴史を刻んできた。

 そう考えると、政治家というのは、まず最重要課題として、国防や安全保障について考えてもらわなくてはこまるわけだ。戦争をしないための、抑止力や、外交についても真剣に考えてもらわなくてはならない。日米安保についても真剣に考えてもらわなくてはこまるわけだ。

 今、防衛省をめぐるスキャンダルがおきて、実は、与野党をとわずに防衛族とか、国防族といわれている議員は大変に肩身が狭いらしい。そりゃ、国民の税金をネコババした嫌疑があるわけだから、マスコミだって、東京地検特捜部だって手厳しく追求する。

 ところが、

「実はね、国防族といわれている国会議員は一般的にはそんなにおいしくないわけだな。まず、選挙の票になりにくい。選挙の時に、安全保障ばかりを熱心に演説していたら、聴衆者はあくびをしていたという話もある。自衛隊員とその家族がいるだろうというけど、その票は、創価学会の票や、自治労などの票の何分の1かだしね。参議院で1から2議席とれる程度。つまり、裾野が狭い。
 有権者にとっていつおきるかわからない戦争よりも、いまそこにある道路や、橋をつくってくれたり、社会保障を拡充してくれたり、裏口入学の斡旋をしてくれる政治家のほうがずーっと身近で興味もあるし頼りになるわけだな。
 防衛利権というけれど、そんなの簡単に誰でもありつける利権じゃない。だいたい、山田洋行さんもそうだけど、軍需商社や、軍需メーカーというのは数が限られている。金額はでかいけど既得権益がすでにできあがっている。他の道路、建設、厚生、農林、漁業、文教利権のほうが、裾野が広いし、新規参入が可能。
 だから、はしっこい政治家は、防衛なんか『カネにも票にもならん』といっている。
 しかし、だからこそ安全保障や、防衛について一生懸命勉強する政治家はえらいわけだ。票にもカネにもならんことだけど、国家にとって最重要課題だからだな」
 とうちのボスはいう。

 そういう前提にたって、赤旗さんから資料をお借りして、以下をみてほしい。
  いわゆる日本の国防族とか防衛族といわれている人たちの、ひとつのリスト。まさに超党派のメンバーだ。


安全保障議員協議会役員メンバー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは、今回の防衛利権スキャンダルで話題になっている安全保障議員協議会の役員メンバー。これは、今年の2月26日時点のもの。そして、この事務局を担当するのが、ボスのゴルフ仲間である今や全国区にその名前がしれわたった秋山直紀氏。

 参考:秋山直紀 日米安保障議員協議会2007/11/19

 この安全保障議員協議会なんだけれど、設立は1999年。
 「日米ガイドライン(日米軍事協力指針)新法案も本国会で成立し日米安全保障関係については、さらなる信頼関係をふかめていかなければなりません」(設立趣意)とあるように、ベースは日米ガイドライン(日米軍事協力指針)新法案がある。
 設立時のメンバーは15議員。自民、公明、民主、自由(当時)各党議員がならんだ。
 設立時から継続しているメンバーは、瓦力氏、久間章生氏、額賀福志郎氏、公明党の赤松正雄氏、佐藤茂樹氏。
 
 福田康夫首相も今年の2月までメンバー。
 民主党の岡田克也元民主党代表も理事メンバーだったことがある。

 さて、ここからおもしろい手品があります。
 手品ですからタネも仕掛けもあります。

 もう一度、このメンバー表をみてください。
 実はですね、「田中角栄→金丸信」という本家主流派の防衛族議員の名前がありません。この人の系列の人も名前をつらねていません。
 その人とは、小沢一郎さん。

 もうひとつ。この防衛権が、いわゆる昔の経世会の流れをくんでいるということがわかりますね。その経世会を徹底的にたたきのめして、つまり経世会の利権を次々とつぶして、清和会系の利権に再構築された小泉純一郎さんやその系列の方の名前がありません。

 ところが、今度の防衛省利権スキャンダルなんですが、たんなる装備品をめぐる収賄容疑でなくて、実際は、沖縄の普天間基地移設や海兵隊のグアム移転 をめぐる「沖縄利権」といわれているわけです。
 つまり、小泉政権の時に構築された利権ですね。
 守屋前事務次官も、小泉政権下でその権勢をふるったわけです。

「つまり、まだまだ主役級が登場していない。いや、主役級が登場するまえに幕だったら、オレは怒る!」(ボス談)

 という訳なのであります。

 そういえば、おなじみのハマコーさんが、テレビタックルでおなじようなこといってましたね。いや、けっして、うちがおしえたわけじゃありません。ハマコーさんは、金丸信さんのボディガードみたいことやってましたから、知らないわけはないわけです。

以上