ここ数日のことだけど、あのサイバッチさんに関する内々の問い合わせがボスのところにきている。芸能関係者、テレビ局関係者、そして同業者であるマスコミ関係者。
 なかには、弁護士をともなってボスのところに訪ねたきた人さえいる。
 穏やかな話ではない。

 話は、「松永さんは、サイバッチさんをごぞんじなようなので」ということなのだけど、なかには、「サイバッチのバックにオフイス・マツナガがついているという話があるが、本当か?」と端的にきいてきたところもある。

「はあ?」(ボス談)となるのだが、なんでもサイバッチついて、ネットで検索すると以下の当方のエントリーがあったということなのだ。

毎日新聞がサイバッチ、プチパッチに厳重抗議 2007年06月04日
毎日新聞がサイバッチ、プチパッチに厳重抗議 2 2007年06月04日

「バックについているとか、いないとか、どこぞの組織ではないので、うちは、どこかがバックについているとか、どこかのバックになっているとか、そんなことはありえません」(ボス談)といっている。

   ま、オフイス・マツナガのバックに二階堂ドットコムとか、ネット潜水艦がついているという話になると、ま、おもしろいのだが、それはお茶のみ話だ。
 基本的に「記者なんてみんな一匹狼。ネットのライターさんも、ブロガーさんもおなじようなものだろう。だいたい、うちの事務所の連中だって、オレのいうこと聞かない。平気でオレの命令を無視するし、平気でオレの悪口をいっている」(ボス談)のが現実である。


 

「しかし、サイバッチさんはご存じですね。主催されているかたの、氏素性などはごぞんじですよね」と相手もしつこい。
「面識はある。面識があるということは、先方だってオレの氏素性をある程度しっている。つまり、それと同じ程度に、こっちも知っているということになるが。なにか?」(ボス談)
「おしえていただけませんか?」
「なんで?あんたにおしえるの?」(ボス談)
「いや、わからないもので・・・」
「そりゃ、調査不足だ。だいたい、ネットでちょっと頑張って検索すれば、主催者のことはわかるようになっている。これがネット社会のおもしろいところでもあり、こわいところだ」(ボス談)
うちが、サイバッチさんを名誉毀損などでうったえた場合、松永さんはサイバッチ側にたつとかそういうことはありませんよね?」

 なるほど、これで話がみえた。
 つまり、3割バッターを自認して、宣言しているサイバッチを、民事か、刑事かしらないが告訴しようというのだ。それで、うちに様子をうかがいにきたという話だろう。

「はあ?なんで、サイバッチ訴えるの・・・・それこそ、訴えたほうが、物笑いのタネですよ」(ボス談)
「いや、この間の、とばしネタ、でたらめ報道は黙認できないので・・・」
「はあ?サイバッチは報道か?(ボス談)

 どうやら、サイバッチさんが、とばしまくっている以下の記事のことらしい。

 

 ま、誤報もあれば、飛ばしもあれば、はちゃめちゃもあるかもしれない。脳内文体もある。想像力は現実をこえる・・・・かもしれない要素もある。あれ?とおもって、おもわず釣られてしまいそうな話もある・笑。
 いや、それがサイバッチなのだ。これが、サイバッチの文体なのだ。
 なんせ、本人が、3割バッターを自認して、宣言している。
 当然、読者は、それを承知で、読んでいる。おもしろがっている。
 サイバッチは無料だが、プチパッチは有料配信。
 どれくらいの収入になっているかわからいが、ネットで自立できている数少ないところかもしれない。そういう意味では、2chとならんで、ネットの草分けでもある。
 それで飯がくえているということは、いってみればプロでもある。プロであるということは、それなりの腹のくくりもあるだろう。確信犯であるかもしれない。覚悟もあるのだろう。これが、他の一般のブロガーさんとちがうところかもしれない。

 上述したサイバッチのネタで、関係している芸能プロや、川田さんの関係、テレビ局関係者が、それなりカチンときたというのもわかる。厳密にいえば、名誉毀損に該当する部分もあるかもしれない。痛いところをつかれている部分もあるかもしれない。
 ただ、今回、気になってのは、「書かれた芸能プロ関係者が、起訴しようというのはまだ、わかるとして、同業のマスコミ関係者までが、名誉毀損にあたるとか、いつまでも野放しにできないとか、いっているところだ」(ボス談)

 表現の自由というのは、なにもサイバッチだけでなく、相互にあるものだ。たしかに、そこには、誤報やら、名誉毀損やら、プライバシーの侵害、個人情報の侵害、はたまた営業妨害に該当する部分がふくまれることもある。それについては、相互に、反論する自由もあれば、訴訟する自由もある。それは、それでかまわないだろう。

 それは、それぞれが「個別」にやればいい。
 サイバッチだって、3割バッターといっているのだから、間違いを指摘されて、実際に間違いがあれば、訂正、謝罪すればいい。というか、すでにやっている。つまり、これがサイバッチの文体だ。

「しかし、今回は、いってみればなにか、大の大人がなにやら密議をして、相互に連携して、しかもやや陰湿に調査して、その上で、サイバッチを締めようというような空気がある。これはけしからん」(ボス談)

 だから、「サイバッチを訴えてもしょうがないだろうに」(ボス談)

 ということになるそうだ。


 そういえば、先日、ある名誉毀損の裁判があって、訴えられた方(つまり表現者側)の参考人というか、弁護側の証人として裁判に協力して欲しいという依頼が当方のボスにあった。訴状の内容をみると、実は、表現者側がかなり不利なケースだった。過去の判例から、名誉毀損が成立する可能性が高い。

 そこで、当方のボスが協力することになった。「これも渡世の義理」(ボス談)ということらしい。


「情報化社会がこれまでの、マスメディアを中心にしたものから、ネットを中心にしたものに以降している。井戸端会議のような話でさえ、ネットに流れれば、あっという間に、世間にひろがることもある。こういう時代だから、これまでの枠内で名誉毀損を論じることにかなり無理があるのでないか。つまり、過去の判例にこだわってはダメでないか」

 という内容の陳述書を提出した。
 この参考人の陳述書が、採用されるか、はたまた、本裁判で参考人として出廷するかどうか、わからないが、ネット社会になって、表現の自由とともに、その表現の自由から派生する名誉毀損の問題なども、もういちど、その枠組みを考えなおす時期にきているかもしれないということを、ボスは争点にしようというのだ。
 これは、実は、いわゆる有害ネット情報等の規制の問題とも関係してくる。

 ちなみに、うちは基本的に、「表現者側の立場にたつ」(ボス談)ということだから、サイバッチであろうが、また、他の表現者でも、その手の相談があった場合は、「時間の許す範囲で協力せよ」(ボス談)ということになっている。

 よって、サイバッチを告訴したいといってきた方々には、残念ながら協力できません。
 もちろん、その行為を妨害する気もありません。阻止するつもりもありません。
 訴訟権はすべての人にあるからです。

以上