遠藤顧問の歴史だよ!
十八回目 日本の開国事情
by 遠藤顧問
・・・・・・・・・・・黒船来航と日本開国については、今まで、
「無能な幕府が、強大なアメリカの軍事力に屈し、極端な不平等条約を結ばされた」
という解釈が一般的であった。
しかし近年は、優れた諸研究によって、
「幕府の(事前の調査能力を含む)交渉能力は高いものであり、アメリカも軍事力を誇示したが、実際には“平和的交渉”が基本方針となっていた。日米双方の当事者による外交努力は、不平等性の最も少ない“和親条約”を締結させるに至った」
と解釈されるようになってきたのである。・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・19世紀という「弱肉強食」の原理が支配する時代では、アフリカ・アジアの多くの国々が西洋の植民地にされた。あるいは、西洋との戦争に敗れた結果、領土の割譲や莫大な賠償金の支払いを余儀なくされた。
植民地から脱するのに約200年かかったケースは、決して珍しいものではない。また、敗戦によって不平等条約を結ばされたシナの場合は、その地位を脱するのに約100年かかっている。しかし日本の場合は、不平等条約を結んでも、それは「敗戦」によるものではなく「交渉」によるものであった。他と比べて、不平等性は著しく少なかったのである。
そして日本は、約40年で西洋諸国と同等(平等)の地位に達しえたのである・・・・・・・・
(以上本文より)
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小見出し
日本の開国事情
七ヵ月半をかけてやってきた世界最大の黒船
米英が得ていた日本情報
日本が得ていた海外情報と幕府の対外政策
前代未聞の「意見公募」
見直すべき「条約」の効用
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日本の開国事情 2009年5月10日