【コメンテーターの焦点】
 

 今回は、ピーさんから・・・・。
 まず、MEDIA CENTER提供の写真をみてほしい・・・・

 以下、3点 Copyright (c) MEDIA CENTER


ハイチ1


ハイチ3


ハイチ2



 ピー
 2010年01月19日

 MEDIA CENTERさんのブログを少し見ただけで、すぐ目を伏せながら言いました。
「なんでもっと早く日本はハイチに行けなかったの?」(74歳女性談)。
 情報が錯綜するばかりですが、日本の対応が「検討中」続きで、何故遅くなったかの検証を急がなければ、大地震はまた国内外問わず容赦なく起こります。

ハイチ大地震 各国 対応



ハイチ大地震:各国が支援急ぐ 米は空母を派遣
毎日新聞 2010年1月14日

【ワシントン小松健一、ヒマニ(ドミニカ共和国)庭田学】大地震の発生から一夜明けたハイチでは、時間を追うごとに甚大な被害状況が明らかになりつつある。地元の救急医療体制がほぼ壊滅状態とみられる中、米欧各国や国際機関、非政府組織(NGO)などは現地での緊急援助活動を急いでいる。

 オバマ米大統領は13日、「迅速で組織的かつ積極果敢な救援活動にあたるよう政府に指示した」と述べ、行方不明者の救出活動と緊急支援に取り組む姿勢を強調。災害救援チームに加え、米空母を現地へ差し向けるとともに、海兵隊の現地派遣も検討するなど、04年のインド洋大津波以来の大規模な支援に乗り出した。


【ハイチ地震】中国が迅速な救助対応 大国の責任をアピール
MSN 2010.1.15

【北京=矢板明夫】ハイチ大地震の救助活動で、中国政府はこれまでにない迅速な対応ぶりをみせている。一昨年5月に起きた四川大地震後、大災害における国際支援への国民の関心が高まっていることが背景にあるほか、国連の平和維持活動(PKO)に参加している中国の隊員ら8人が震災で行方不明となった事情がある。さらに、台湾と国交があるハイチを支援することで、中国が「大国の責任を果たしていること」を国際社会にアピールし、台湾を牽制(けんせい)する政治的な思惑もありそうだ。

 中国軍の機関紙「解放軍報」によると、地震発生直後、北京郊外で訓練中だった中国国際救助チームは、出発命令を受けて直ちに空港に集結。兵士、医師、地震の専門家などで構成する第一陣約60人は、カナダのバンクーバー経由で地震発生から約33時間後、ハイチの首都ポルトープランスに到着、救助活動を開始した。中国チームの現地入りは、米国、アイスランド、プエルトリコに続いて4番目の早さだったという。

 「世界に先んじて救助の手を差し伸べた」と中国メディアは救助チームの迅速な動きを絶賛し、現地での活動状況を詳報。インターネットの掲示板には「四川大地震で中国は各国に助けてもらった。今回は私たちが助ける番だ」と政府の早い決断を評価する意見があふれている。中国の世論が外国の自然災害に高い関心に示すのは珍しく、四川大地震を受け、国民の意識変化が伺える。


ハイチ大地震に見る日米中の対応の違い
THE JOURNAL 2010年1月18日

 国連はもちろんであるが、各国も迅速に支援活動を開始した。地震国の日本としては、逸早く支援に乗り出すべきであったが、反応は極めて鈍く、初動も遅れた。国際緊急援助隊の出動が命じられたのは、丸1日半が経った14日午後、そして日本を出発したのは、地震発生後丸3日が経った16日の夜である。地震の被災者の救出には、発生後2日、48時間以内に救援活動を開始することが重要であり、遅くても3日72時間以内でないと生存者を救う可能性は極めて低くなる。恐らく現地に到着して活動を開始できたのは、丸4日以上経っていたことになろう。せっかくの援助隊の派遣も、初動の遅れが支援活動の有効性に大きく影響したことになる。

 一方、どうしても比較してしまうのは、発生後33時間で現地に救助隊を到着させた中国との比較である。米国以外では「世界の中で一番に最初に到着した中国の救援隊」という紹介で、その映像が全米をカバーするTVネットワークで放映された(実際にはアイスランド等が早かったようだが、映ったが勝ち)。アメリカ人のみならず、この映像を観た世界中の人々の中国に対する印象は言うまでもない。中国にとっては、勿論、それなりの思惑がある。軍事・経済で影響力を持ち始めた中国は、人道分野でも世界に貢献する姿を広め、中国脅威論を多少なりとも弱めたいところである。また何よりも、台湾のみと外交関係を持っているハイチに対して恩を売り、後の外交関係の樹立につなげたい狙いがある。中国がハイチ国連平和維持活動(PKO、MINUSTAH)に警察官を派遣しているのは、その理由からでもある(残念ながら今回の地震で8名の中国人が命を落とされた)。本来、外交というのは、国益と国益のぶつかりあいであり、綺麗ごとだけではなく、中国のようなしたたかさも必要なのである。

 日本はこれまでの経験を踏まえ、24時間以内で国際緊急援助隊チームを編成し、日本を飛び立てる力を持つまでになった。非軍事面での世界貢献を強調し、世界の人々の命を守り「友愛」を標榜する鳩山政権であればこそ、米国や世界に対してその政治思想をカタチに現すチャンスであった。反応が鈍く初動のタイミングが遅れた政治的判断ミスが悔やまれる。このような緊急時への対応で政権の真価が問われる。まだまだ頭に体がついていってない一例である。

 

内閣府 阪神・淡路大震災 総括・検証 調査シートより


086 海外からの支援要員の受入れと配分調整

地震の年表(地球上で起こった主な地震)


以上