2015年12月06日 江戸浅草物語14「月こそ心よ花こそ心よ」 (無料公開) カテゴリ:【連載企画】 by その他 【時代小説発掘】江戸浅草物語14「月こそ心よ花こそ心よ」佐藤 高市(さとう たかいち)(時代小説発掘というコーナーができた経緯)梗概: 浅草寺に近い浅草花川戸むじな長屋の住人たちの物語。 天海僧正は、江戸城を守護するために四神相応(しじんそうおう)の結界を作った。だが、利根川の東遷で、東を守る青龍の位置が変わった。 将軍吉宗は、富士山大噴火を言い当てた陰陽五行の天才占い師佐藤瑞法に、ほころびた結界を修復するように命じる。 その頃、西国で貴人の石棺が見つかり、石棺の天井には星宿図が描かれていた。星宿図には、天球の星座と太陽や月の動きがそこに示してあった。石棺の四面の壁には、四神が描かれ、そこには、十二支像も描かれていた。 石棺に葬られた天皇等の貴人は、その空間の中で永遠の眠りにつく。星宿図は、中国で生まれ、朝鮮半島を経て日本にもたらされた。 佐藤瑞法は、星宿図が描かれた石棺の空間に森羅万象をつかさどる宇宙を見る。 星々は、北辰(北極星)を中心にして、東方の青龍、北方の玄武、西方の白虎、そして、南方の朱雀へ動くのだった。 将軍吉宗は、江戸城から星々の動きを常に見ていた。星の動きには、秩序だった筋道があった。 吉宗と佐藤瑞法は、星宿図によって、中国の二十八宿に辿りついた。太陰(月)は、二十八の星座を一日ずつ巡る。 陰陽五行の天才占い師佐藤瑞法は、天の動きを陰陽五行の占いに取り入れようとしていた。それが、天海僧正の結界のほころびの修復につながるはずであった。 将軍吉宗は、財政が安定したことを世間に示すために、神君家康が眠る日光東照宮への社参を終えて、徳川幕府の盤石な体制を築いていた。 浅草花川戸のむじな長屋の住人たちは、新しい年を迎えようとしていた。吉宗の享保の改革によって、徳川幕府の財政破綻は、ひとまず免れたのだった。プロフィール: 酉年でも喧嘩鳥の生まれ年で単純明快 東京都生まれ 小説「谷中物語」で茨城文学賞受賞江戸を舞台の小説「入梅」が韓国の常緑樹文学に翻訳掲載江戸の歴史研究会会員 これまでの作品: 江戸浅草物語1 「浅草花川戸むじな長屋の住人たち」江戸浅草物語2「徳川幕藩体制の最大の危機」江戸浅草物語3「徳川幕府の危機に陰陽五行の天才占い師参上」江戸浅草物語4「徳川吉宗、雌伏して時を待つ」江戸浅草物語5「神君家康の化身徳川吉宗が将軍職に就く日」 江戸浅草物語6「北辰(北極星)に神君宿りて、江戸を守り給え」 江戸浅草物語7「津軽から来た力士柏富士を愛でる相撲甚句」江戸浅草物語8「徳川幕府の結界が破られる時、北辰(北極星)は輝きを失うのか」江戸浅草物語9「星宿図の謎に陰陽五行の天才占い師が挑む」江戸浅草物語10「江戸の結界の謎を解く陰陽五行の天才占い師(続編)」江戸浅草物語11「筑波山神社の天地開闢(てんちかいびゃく)の剣が江戸を守る」江戸浅草物語12「徳川幕府安泰への祈りは続く」江戸浅草物語13「天海僧正の結界が破られる時、魔界の者たちの進撃が始まるのか」↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 江戸浅草物語14「月こそ心よ花こそ心よ」 (無料公開) 2015年12月6日 「【連載企画】」カテゴリの最新記事 < 前の記事