【時代小説発掘】
〔助太刀兵法4〕 おとよの仇討
花本龍之介
(時代小説発掘というコーナーができた経緯)
梗概
江戸へ出た三人は、敵に罠を仕掛けるが、はたして首尾よく仇がうてるかどうか。
・・・・真剣で人を斬る場合、重要なのは右手より左手である。刀の柄は、右手を前にして握るが、固くしっかりと握る左手指にくらべ、右手指は生卵を握るごとくゆるやかに握れ、と言われている。そして抜き討った刀の物打ち(刀の先端から十五センチほどの部分)が相手の体に斬り込んだ瞬間、手の内を引き絞り、存分に斬りおろす。右手は、遠心力をもって刀を振りおろすまで、刀身の刃先が正確に相手の肉のくい込むため、角度をきめる梶の役割をする。
これを、刃筋を立てるという。刃筋が立っていなければ、剣が躰に当たっても、着物や皮膚の表面を削ぐだけで刃先は滑り、体を切断したり致命傷を与えることは出来ない・・・・(本文より)
【プロフィール】:
花本龍之介。尾道市生まれ。居合道・教士七段。現在逗子に居住している。
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〔助太刀兵法4〕 おとよの仇討 2010年8月14日